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物流倉庫の選び方|委託先の6つの比較ポイントをわかりやすく解説

2024年1月25日
物流倉庫の写真

近年、その数が増加傾向にあるネットショップにおいて、業務の効率化を目的に物流倉庫を利用する事業者が増えています。しかし、どういった点に着目して物流倉庫を選べば良いか分からないという事業者も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、物流倉庫の選び方を6つのポイントで紹介します。これから物流倉庫を探そうとしている人は、ぜひ参考にしてください。

物流倉庫の選び方|6つの比較ポイント

ECサイトの写真

物流業務を委託する倉庫は、以下6つを比較して選ぶのがポイントです。

【物流倉庫の比較ポイント】

  • ロケーション
  • サービス内容
  • 保管容量・条件
  • 保管する製品との相性
  • 費用
  • 実績

各ポイントの詳細を見ていきましょう。

ロケーション

第一に気にすべきは、周辺環境も含めた倉庫があるロケーションです。いわゆる立地ですが、空港や高速道路に近い場所や湾岸地区などの便利な場所にある方が、荷物の輸送がスムーズに行えます。

なお、利便性の高い場所にある場合は土地代が高いものの、トータルコストではその限りではありません。物流倉庫が仕入れ先や卸先に近ければ、その分の配送コストが浮きます。さらに配送時間も減るため、入出荷のコントロールもしやすくなります。

災害時のリスクヘッジや幅広いエリアで効率的に対応できるようにするためには、以下の事例のように複数箇所に倉庫を構えて当日出荷を可能にすると良いでしょう。

日本郵便の物流アウトソーシングを導入し、創業以来の顧客サービス「全国どこでも送料無料」を維持。自然災害による配送リスクの分散化にも成功。

chuya-online.com(有限会社 プラグイン)さま

もう一つ、着目しておきたいのが、働き手にとっての立地の良さです。繁忙期には必要な人手が増えますが、アクセスの悪い場所に物流倉庫がある場合、人が集まらずに業務が回らなくなるリスクが高くなります。商品の配送が遅れると損失が発生する可能性が出てくるため、物流倉庫を選ぶ際は「輸送」「配送」「通勤」の面からロケーションを考える必要があります。

【良いロケーションの特徴】

  • 空港・高速道路に近い
  • 仕入れ先との距離
  • 卸先との距離
  • 輸入品の場合は湾岸地区にあるか
  • 従業員が出退勤しやすい場所にある
  • 衛生管理がしやすい場所にある
  • 過去の自然災害等の状況を確認する

また、衛生管理の面から、物流倉庫の近くに農地など砂埃が舞うような場所がないかどうかも合わせてチェックしておきましょう。

サービス内容

物流倉庫によってサービスへの対応に違いが出るため、物流倉庫を選ぶ際はサービス内容も確認しておきましょう。たとえばオプションサービスでは、ラッピング対応や商品ごとに入れる同梱物を分けるなどがありますが、対応してくれるかどうかは倉庫次第です。また、品質管理の面では、温度管理や防虫対策などを実施しているかもチェックが必要です。

物流業務はできるだけ代行してもらった方が、マーケティングや商品開発といったコア業務に集中できます。そのため、どこまで対応してくれるのか確認しておくことをおすすめします。業務クオリティにおいては、連絡が取りやすいかを確認することで作業指示が通りやすいか、トラブル発生時にすぐに対処してもらえるかなどの判断ができるでしょう。

【付帯するサービス例】

  • 温度管理
  • 防虫対策
  • ラッピング対応
  • 商品に応じた同梱物の封入
  • 商品の写真撮影
  • 熨斗の貼付け

適切な管理やオプション対応ができていなかった場合は、自社の評判に関わります。サービス内容として問題がなかったとしてもクオリティが低い場合もあるので、業務クオリティについてもしっかりチェックしておきましょう。

保管容量・条件

取り扱う商品によっては、保管に特別な条件が必要な場合があります。また、事業規模の拡大や季節要因などによって、在庫量・出荷量が変動する場合もあるでしょう。そのため、自社商品の保管条件や出荷の傾向に合わせて保管できるスペースがあるか、適切に保管できる設備等が備わっているかも確認しておくべきポイントです。

具体的には、化粧品を取り扱う場合は「化粧品製造業許可」を保持しているかどうか、酒類を取り扱う場合は「酒類蔵置所設置報告書」を提出しているかといった確認が必要です。

これらは資料に目を通すことで確認できますが、安心して商品を預けるためには、実際に倉庫に行って自社商品を預けられる環境が整っているかを確認するのがおすすめです。物流量の増減に関しても倉庫のスペースを確認することで、変化に対応できるかどうかを判断しやすいでしょう。

【保管容量・条件のチェックポイント】

  • 事業規模の拡大に対応できるか
  • 倉庫のスペースに余裕があるか
  • 必要な許可を取得しているか
  • 必要な届出を提出しているか

事業規模の拡大に対応できるかについては、空きスペースもそうですが、作業工数も増加するため従業員数や求人の集まりやすさなどにも注目しておきたいところです。

商品との相性

保管を依頼する商品の特徴によって、必要な配慮が異なります。当然ですが冷凍食品の場合は、冷凍で保存できる設備がないと商品の質が保てません。また、アパレル商品の場合は、防虫対策が必須です。このように商品の種類によって配慮すべき点が異なるので、保管する商品の特徴を理解したうえで最適な対応を実施してくれるかもチェックしましょう。

具体的には、化粧品を取り扱う場合は「化粧品製造業許可」を保持しているかどうか、酒類を取り扱う場合は「酒類蔵置所設置報告書」を提出しているかといった確認が必要です。

これらは資料に目を通すことで確認できますが、安心して商品を預けるためには、実際に倉庫に行って自社商品を預けられる環境が整っているかを確認するのがおすすめです。物流量の増減に関しても倉庫のスペースを確認することで、変化に対応できるかどうかを判断しやすいでしょう。

【保管容量・条件のチェックポイント】

  • 事業規模の拡大に対応できるか
  • 倉庫のスペースに余裕があるか
  • 必要な許可を取得しているか
  • 必要な届出を提出しているか

事業規模の拡大に対応できるかについては、空きスペースもそうですが、作業工数も増加するため従業員数や求人の集まりやすさなどにも注目しておきたいところです。

【商品の種類による倉庫の選び方】

種類 適している倉庫
食品 置き場所による温度差がない
生鮮食品の保管による汚れが発生しても問題ない
アパレル製品 湿度管理ができている
防虫対策ができている
日差し対策ができている
家電製品 保管するのに十分なスペースがある
湿度管理ができている
搬出入に十分なスペース確保ができている
インテリア製品 保管するのに十分なスペースがある
湿度管理ができている
搬出入に十分なスペース確保ができている
化粧品 高温多湿にならない環境が整っている
常温かつ温度変化がない

上記以外にも、自社商品を保管する際に特別な管理が必要な場合は、見積りの際に対応できるかどうかを確認しておきましょう。

費用

物流倉庫の料金体系は、「定額系」と「カスタム系」に大別されます。定額系とは、サービス内容と料金が固定されている料金体系です。一方、カスタム系では、サービス内容を個別にカスタムでき、その内容に合わせて料金が変動します。それぞれのメリット・デメリットは次のとおりです。

種類 メリット デメリット
定額系 コストを抑えられる
料金体系がシンプルで分かりやすい
小規模でも対応可能
調整不要ですぐに利用を開始できる
臨機応変な対応は望めない
サービス内容のカスタマイズはできない
カスタム系 サービス内容をカスタマイズできる
事業拡大にも対応できる
都度、見積りとなるため比較検討が難しい
サービス利用までに時間がかかる

定額系ではサービス内容が決まっているため、料金体系が分かりやすいメリットがある反面、臨機応変に対応を変えられないというデメリットがあります。そのため、事業が拡大した際には、物流倉庫の乗り換えを検討する必要が出てくる可能性も否めません。

一方、カスタム系はサービス内容を個別に変更できるので、物流量や商品の特性に合わせたサービスを受けられます。事業拡大による物流量の変化などにも対応可能ですが、希望する対応が変わる度に見積りを取る必要があるので、比較検討が難しく、サービスの利用開始までに時間がかかるのがデメリットです。

実績

専門性の高い商品においては、特殊な管理が必要なケースもあるため、過去に同様の商品を取り扱った実績がある方が、安心して依頼できます。また、トラブルのもとになるピッキングミスや誤出荷の発生率など、ミスに関する実績値も確認しておきましょう。同時にミスに対する再発防止策も確認しておくことで、トラブル発生による損害を極力抑えられます。

【実績を把握するためのポイント】

  • 過去の取り扱い商品
  • ミスに関する実績値
  • BtoC、BtoB向けの配送実績

また、EC事業者向けの物流倉庫は、基本的にBtoC商品をメインに取扱いますが、BtoB向けの商品に適した倉庫もあります。そのため、BtoB向け商品を取り扱う場合は、BtoB商品に関する実績も確認しておきましょう。

物流倉庫選びに関するよくある質問

タブレットでデータを確認する人の写真

最後に、物流倉庫の選び方について、よくある質問をまとめたので参考にしてください。

EC物流倉庫とは?一般的な物流倉庫と何が違う?

EC物流倉庫とは、EC事業における商品の在庫管理から検品、梱包、発送、消費者の手元に商品が届くまでの一連の物流業務を担う倉庫のことをいいます。一般的な物流倉庫との主な違いは、商品の出荷先です。

【EC物流倉庫と一般的な物流倉庫の違い】

出荷先
EC物流倉庫 BtoCがメイン
一般的な物流倉庫 BtoC・BtoBを問わない

EC物流倉庫が取り扱う商品にBtoC向けが多いのは、ネットショッピングを行う消費者が「個人」や「一般家庭」に多いことが理由です。

ネットショッピングの利便性が向上した今、BtoC向けの商品の場合「注文の翌日に届く」ことが一般化しているため、EC物流倉庫では業務スピードが求められます。しかし、ただ商品を発送すれば良いというわけではなく、BtoC商品はギフトラッピングや同梱物の封入など、注文ごとに個別対応が必要なケースが多々あります。そのため、EC物流倉庫を選ぶ際には業務の正確性も重要視しましょう。

日本郵便では、EC事業者の物流業務を支援する「物流ワンストップサービス」を提供しています。日本郵便が全国に持つ郵便・物流ネットワークの強みと、数々の物流課題に寄り添ってきたからこそできる商品の保管、ピッキング、流通加工等の物流作業の最適化により、物流面でEC事業のお手伝いが可能です。物流倉庫の選定にお悩みの方はぜひ一度、ご相談ください。

物流倉庫の見学時のチェックポイントは?

物流倉庫を見学する際には次のポイントをチェックしておきましょう。

【見学時のチェックポイント】

  • 内外を含めた物流倉庫の環境
  • 従業員への教育体制
  • 入荷から出荷までの一連の流れ

まず、倉庫内外の環境ですが、安全性・効率性・衛生面を確認しましょう。具体的には倉庫内が整理整頓されているか、スムーズに商品を取り出せるか、商品が汚れる可能性がないかといった点です。また、従業員への教育体制を確認することで、ヒューマンエラーが起きづらいかといった点を確認できます。

加えて入荷から出荷までの一連の流れを確認することで、自社商品の取扱いについてのイメージを深められるでしょう。

まとめ

大切な商品を保管し、問題なくお客様の手元に届けるためにも、物流倉庫を選ぶ際には確認しておきたいポイントが多々あります。

また、自社の商材や取り扱いが特殊である場合などご不明点ある場合は、対応が可能かどうか日本郵便に問い合わせてみてください。

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物流倉庫でのミスや対応は、自社への評価として返ってきます。その評価は業績にも大きな影響を与えるため、物流倉庫を選ぶ際は、信頼性も1つの大きなポイントになってくるでしょう。

年間約9億個の荷物を配送してきた日本郵便では、その経験とネットワークを活かしてお客様の物流課題に最適なソリューションを提案する「物流ワンストップサービス」を提供しております。通年利用はもちろん、短期間や小ロットでのご利用、一部業務のアウトソーシングなど、物流課題に合わせてご利用いただけます。

また、ピッキングや検品などの作業ミスを減らしたいといった要望にも対応可能ですので、物流面に不安・不満を抱えている場合は、ぜひ一度ご相談ください。

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