文部科学大臣賞
兵庫県 県立 須磨友が丘高等学校 3年 鯉渕 南
つたえたいあいて:兄
講評
「にいにいへ」という言葉が、小さな頃から一緒に過ごしてきた日々を彷彿とさせ、書き手と受け手の距離をいきなり縮めます。そして、お兄さんに対する気遣いから始まったこの手紙は、自分の迷った時の指針でもある「かっこいいお兄ちゃん」への憧憬をもとに綴られていきます。最後は自分自身の迷いを断ち切り全力で前に進む決意が示されていて、手紙の受け手も安心して読み切ることができるでしょう。そして、自分も鼓舞されるに違いありません。最後の一文が、爽やかな風のような味わいです。
鈴木 一史 先生