コロナ禍以降、「おうち時間」という言葉をよく耳にした方も多いのではないでしょうか。
時間の使い方やお金の使い方が少しずつ変わり、暮らしを便利に、豊かにするサービスが増えました。気軽に生活を彩るアイテムとして人気なのが「お花」。
オンラインに特化したサービスも増えてきた中、今回は、オンライン限定でお花の販売を行うFLOWER株式会社さまを紹介します。
ビジネスを始めたきっかけ、日本郵便の配送サービスを利用した決め手、今後の展望までがご覧いただけます。
目次
お得にかわいいブーケが楽しめる「FLOWER」
FLOWER株式会社さまは、オンライン限定のお花屋さん。
たっぷりのブーケを送料込み2,200円で提供する「ロスレスブーケ」は、アプリやサイトを通じて数量限定で売り切ることで、破棄を生み出さずに花を販売しており、新作ブーケは毎日販売しています。
新鮮なブーケを宅急便でお届け｜ロスレスブーケ
（ブーケの販売例。お花のプロである専属フローリストが組んだブーケもあり、届いたらそのまま飾れる手軽さも人気の理由の一つ。）
「ロスレスブーケ」は、「花の廃棄（ロス）を生まない（レス）ブーケ」という意味を込めて命名されたサービスです。
オンラインで数量限定の売り切り販売を行うことで、新鮮でかわいいブーケをお得に提供しています。
例えば、店頭では約3,600円のたっぷりの量のブーケが、約2,200円（送料込み）の価格から購入できます。
お花の販売は、店舗運営費はもちろん、仕入れたものを全て売り切ることが難しいため、売れずに廃棄になってしまう花の仕入れコストを考慮する必要があり、仕入れ価格の3～5倍ほどで販売されていることが一般的です。
一方で、FLOWERで販売する「ロスレスブーケ」はオンラインで限定数を売り切る。
花のロス（廃棄）をそもそも生まない仕組みで、手に取りやすい価格を実現しています。
事業立ち上げのきっかけは友人の結婚式
FLOWERの事業立ち上げのきっかけは「友人の結婚式でもらったブーケ」でした。
前職は多忙な動画事業のディレクターで、花に縁のない生活を送っていた小室美佳氏（創業者）が、ブーケのある1週間を過ごしたことで「花のある暮らし」の魅力に気づいたことがきっかけでした。
花が枯れた後、再び購入を考えたものの「帰宅時間に花屋が開いていない」「花屋に行くことが少し気恥ずかしい」「 意外と花の値段が張る」などの理由から、花のある暮らしが継続できませんでした。
そこで、「花のある暮らし」を気軽に続けるための仕組みを考え、たっぷりの花をお得に買える、数量限定の売り切り販売に特化した「アプリのお花屋さん」として、事業を立ち上げました。
事業の立ち上げに際しては、業界知識のない中で、少しずつ市場調査やインタビューなどを通じ、仕入れ価格より3～5倍高価になってしまう理由を知りました。また、「花が売れるのは、贈答用や冠婚葬祭、イベントのときだけ」という業界の固定観念もあり、取引先探しは非常に苦戦しました。
それでも、お客さまの体験価値や業界全体の課題解決に向けて、妥協せずサービスを構築しました。
店舗と変わらない品質を目指し、試行錯誤
（花は1つ1つ倉庫で丁寧に作業され出荷を行っている。）
お届けした際の顧客満足度を左右するため、FLOWERでは、「かわいさ」はもちろん、花の鮮度や品質を最優先に考えて、受注後の流れを改善しています。
花を良好な鮮度のまま送るには、採花から消費者に届けるまでのリードタイムをどれだけ短くできるかが鍵となるため、最近では、日本全国の生産者から直接花が届く仕組みを構築しました。
そこで、「花のある暮らし」を気軽に続けるための仕組みを考え、たっぷりの花をお得に買える、数量限定の売り切り販売に特化した「アプリのお花屋さん」として、事業を立ち上げました。
北海道や宮崎、全国の生産者から新鮮な花が届きます。
この仕組みを構築する際に、地域密着の流通網を全国規模で展開する、日本郵便への配送サービスの切り替えを検討したことが利用のきっかけです。
日本郵便の送り状作成システムで産地負担を軽減
FLOWERでは、品質追求と生産者の負担軽減の両立が課題となっていました。
「ロスレスブーケ」の実現に際しては、市場への卸業務で忙しい生産者の方々へ、受注・発送の作業負担をかけたくないとの想いがあったので、簡易に発送ができる仕組みの構築は必須でした。
仕組みの構築に当たり、日本郵便から、全国の生産者の方々がFLOWERのシステムから簡単に送り状作成ができるシステムの導入の提案がありました。
送り状作成システムとFLOWERのシステムで、ラベル作成に必要な情報と追跡番号をやり取りすることで、生産者側のラベル印字作業が不要になる点や産地の負担軽減に成功できることが見込めたことが利用の決め手です。
さらに、PDFで送り状を送信するため、生産者の方々がデータを入出力する必要がなく、誤配送や入力ミスによる個人情報流出も防げる点も安心して切り替えを決めた理由の一つです。
「花を買う」＝FLOWERを目指して
今後の展望として、「花を買う＝FLOWER」というような、日本一の花屋を目指しています。
「花があることで自分の時間が好きになる」「自分の時間が好きになることで、暮らしがもっと楽しくなる」という好循環を実現するためには、花のかわいさはもちろん、お得さ・便利さの絶妙なバランスが重要です。
また、事業を支えていただいている生産者の方々と引き続き密に連携を図り、Win-Winな関係を築いていきたいと考えています。
花のある暮らしを気軽に「続ける」ための仕組みをさらに拡充し、「自分のために花を買うことが当たり前の未来」の実現を、一丸となって取り組みます。
「フラワーロスを生み出さない」根本からの流通改善
フラワーロスとは、販売されずに廃棄されてしまう花のことを指します。
このような様々な「ロス」の改善は、環境保護や持続可能な社会の実現に向けての重要な課題です。
FLOWER株式会社さまのような、そもそもロスを生み出さない流通作りへのチャレンジ。
楽しみながら環境にも優しいサービスを、日本郵便は、物流・配送の面から支えて参ります。
