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食品ECに革命を起こす!?泡盛業界の課題を解決する「BOOK型泡盛」とは

2024年3月29日
BOOK型泡盛の写真

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EC市場が拡大傾向にあるなか、EC化率が低いとされている食品ジャンルにもEC化の波が来ていますが、食品ジャンルのEC化の事例は少なく、どのようにEC化を進めたらよいか不安を抱えている事業者の方もいるでしょう。

そこで今回は、BOOK型泡盛という新パッケージで泡盛を全国に提供する北谷長老酒造工場の事例を紹介します。

配送サービスに合わせた商品設計!BOOK型泡盛とは?

BOOK型泡盛の写真

北谷長老酒造工場株式会社は、1848年に創業し、伝統製法にのっとり、味がブレないよう丁寧に泡盛を今日まで造り続けています。

北谷長老酒造工場株式会社と日本郵便株式会社 沖縄支社が「泡盛の認知度向上のため何かできないか」と検討したことをきっかけに生まれた商品です。

特徴は、「多くの消費者に気軽に泡盛を手に取ってほしい」という願いから、送料の低減に着目したパッケージです。

従来の瓶は重く大きいことから、送料負担が大きいため梱包方法の見直しを図りました。1本送るのに千円程度かかっていた送料をどうにかゆうパケット(全国一律360円)程度の金額で発送できないか考え、瓶ではなくパウチに入れて軽量化を図ることで配送コストの低減を実現しました。

「BOOK型泡盛」は2023年9月にリリースし、北谷長老酒造工場(株)|BOOK型泡盛のサイトで購入できます。

泡盛業界の現状とEC展開で抱える課題

お酒の瓶の写真

泡盛業界の現状とEC展開には、次のような課題があります。

  • 2004年以降、出荷量が減少傾向にある
  • 瓶で発送するため、重く破損しやすい

泡盛業界は酒類間の競争激化などが原因で2004年以降、出荷量が減少傾向にあります。追い打ちをかけるように2020年のコロナ禍をきっかけに、出荷量はさらなる減少傾向に陥り、苦しい状況が続いています。

また、現在では沖縄県内への出荷に対して泡盛などにかかる酒税の軽減措置がありますが、2032年の5月までに段階的に廃止されることが決まっています。他のお酒に対して価格面での優位性がなくなることから、商品価格の見直しは必須となります。

売り上げを維持・向上するためには、卸売などの委託販売だけでなく、ECといった直接販売できるチャネルの構築が求められます。しかし、EC販売においても瓶に入れて販売するため「重く、破損しやすい」ことから、厳重な梱包・慎重な輸送が求められ、送料が高くなるという不安もあり、中々踏み出せない方がいる現状です。

多くの消費者に気軽に手にとってもらうためには、送料を安くする代わりに「商品価格を高く設定する」か「利益を削る」の2択しかないと考えられていました。

しかし、「BOOK型泡盛」であれば、「泡盛業者が利益率を下げることなく、多くの消費者に手にとってもらうことができる」ことが期待できます。

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BOOK型泡盛が実現する4つのこと

北谷長老酒造工場株式会社ほか関係各社の社員の写真

(左から:北谷長老酒造工場株式会社 工場長 知念秀人、代表取締役 玉那覇徹、日本郵便株式会社 沖縄支社 沖縄支社 課長 上門正弥、株式会社ミヤギパッケージ 営業部 次長 楠本宗孝)

BOOK型泡盛では、瓶ではなく、パッケージを紙製の本型にすることで、次のようなことを実現しています。

  • 保管や陳列がしやすい省スペース
  • 高い密封性・再封性により品質を保持しており、紙とパウチだから破損の心配が少ない
  • 容量は450ml、持ち運びしやすく出張中のお土産にも最適
  • ゆうパケットなら梱包不要で配送可能。過包装を防ぎながら、送料も安価

BOOK型泡盛は上記のほか、「珍しさ」や「意外性」がもあり、これまで泡盛を飲んだことがない人も含めて多くの人の手に渡ることが期待できる商品です。

保管や陳列がしやすい省スペース

BOOK型泡盛の写真

BOOK型泡盛はその名のとおり、本の形をした商品です。そのため、本のように棚に陳列して管理できるうえに、パッケージも紙製でパウチのなかに泡盛が入っているので落としても瓶のように割れることはありません。瓶よりも格段に扱いが楽になります。

一目で泡盛だと気づきにくく、意外性がある点においては、ギフトなどで会話のきっかけとしても活用いただけるでしょう。

高い密封性・再封性により品質を保持しており、紙とパウチだから破損の心配が少ない

BOOK型泡盛の中身の写真

泡盛を封入するのに、瓶に変わって使用しているのは密閉性の高いパウチです。パウチは再封性も高いため、開封後にも品質を劣化させることなく泡盛の保存が可能。いつでも美味しい泡盛をお楽しみいただけます。外装も紙製なので破損を低減できます。

容量は450ml、持ち運びしやすく出張中のお土産にも最適

「BOOK型泡盛」の容量は450mlです。市販の500mlのペットボトルと容量を近づけることで、購入者がイメージしやすいようにしています。

約1.8Lある一升瓶に比べると試飲にも最適な量であるため、お土産など渡す相手の好みが分からないときでも遠慮なく購入してもらえます。

また、BOOK型で持ち運びやすいことから、出張中のお土産にも最適です。これらの特徴からフックツールとしても活用しやすく、「BOOK型泡盛」をきっかけとした売上アップに期待が持てます。

ゆうパケットなら梱包不要で配送可能。過包装を防ぎながら、送料も安価

北谷長老酒造工場株式会社ほか関係各社の社員の写真

BOOK型泡盛は、一般のお客さまで全国一律360円の「ゆうパケット」で配送ができるサイズにしています。「ゆうパケット」の送り状に住所などを記載して、BOOK型泡盛の指定箇所に張り付ければ、梱包も不要です。

ゆうパケットは厚さ3cm以内、重さ1kgまでの、小さな荷物の発送に便利なサービスです。厚さに応じて運賃を設定しており、お届け先の郵便受けに配達するため、非対面での受取が可能です。

なお、年間500個以上発送されるお客さまには、ご利用形態に応じた運賃を提案しています。

泡盛だけじゃない!BOOK型シリーズの可能性

BOOK型シリーズの商品の写真

郵便局のネットショップ|BOOK型ソーキそば半生麺2人前

泡盛をはじめとして「BOOK型シリーズ」は今後、県内の泡盛ブランドや県産品とコラボ展開していく予定です。

例えば、すでに販売されている「BOOK型ソーキそば」があります。BOOK型ソーキそばには、2人分のソーキそばセット(めん・具・そばだし・調味料(島唐辛子泡盛漬け))が入っており、沖縄県の特産品である本格的なソーキそばを楽しめます。

珍しいパッケージや可愛らしいデザインが目を引くBOOK型ソーキそばもBOOK型泡盛と同じく、ちょっとしたギフトやお土産に最適な商品として人気を博しています。

BOOK型シリーズは持ち運びに便利でお土産としても選ばれやすく、配送コストも抑えられるため、テイクアウト販売を考えている飲食店やEC販売を行いたい食品会社などにおすすめのサービスです。

まとめ

「BOOK型泡盛」は、瓶ではなくパウチに入れて軽量化を図ることで配送コストの低減を実現するなど、泡盛業界における課題を解決に導いています。

ECでは内容量や商材を改善することも重要ですが、配送に適したパッケージの資材や利用する配送サービスに合ったパッケージのサイズを検討することで、コストダウンや過包装の軽減につながります。

商品改良を検討している方はぜひ検討材料の一つとして、本記事を参考にしていただけますと幸いです。

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