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回収物流とは?回収物流を含む静脈物流が抱える課題を解説

2024年1月25日
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円滑なリサイクル(資源の再利用)を支える「回流物流」。回収物流を上手に使いこなすことで、持続可能な社会の実現に貢献し、企業イメージを高めることが期待できます。
今回は、回収物流について、静脈物流との関係・具体的な配送先・静脈物流が抱える課題を、分かりやすく解説しました。

回流物流とは

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回収物流は、企業や家庭から出た「リサイクル可能な商品」を回収するための物流です。具体的には、以下のようなものが回収物流の対象になります。

  • 不具合のあった商品
  • 修理が必要な商品
  • リコールされた商品
  • 業務に使用した機材・什器
  • 納品で発生したパレット
  • 不要になった家電 など

そんな回収物流は、「静脈物流」の1つに位置付けられます。

そもそも静脈物流とは

静脈物流は、消費者(ユーザー)から製造者(メーカーや企業)の方向へ流れる物流です。製造者から消費者(ユーザー)へ流れる動脈物流とは逆の流れで、「逆物流管理」「還元物流」とも呼ばれます。

国が推進する循環型社会の実現を目指す上で、欠かせない物流ということができるでしょう。

実際に、静脈物流のニーズは年々高まり、市場規模は拡大しています。環境省の「令和4年度環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」によると、静脈物流を含む「廃棄物処理・資源有効利用」の2021年の市場規模は53兆3,447億円で、約20年で約10兆円の市場拡大を見せています。

そんな静脈物流には、回収物流以外に「廃棄物流」「返品物流」があります。

関連記事:静脈物流とは?動脈物流との違いや必要性についてわかりやすく解説

廃棄物流

廃棄物流は、企業や家庭から出た「リサイクル不可能な商品」を回収するための物流です。

回収物流とは異なり、廃棄物流で回収された商品は、廃棄物となります。

適切な廃棄物処理に欠かせない物流で、環境負荷を最低限に抑えた物流の実現がミッションです。

返品物流

返品物流は、その名の通り「返品された商品」を回収するための物流です。

商品の汚破損・不具合など製造者側に原因があるケースと、注文ミスや試着サービスの利用などユーザー都合のケースが考えられます。

なお、前者のケースでは輸送コストを製造者側が負う必要があり、製造者側の負担増となります。

回収物流の配送先

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回収物流には、以下のような配送先が考えられます。

  • リサイクル業者
  • 資源化施設
  • 総合静脈物流拠点港 など

上記の中で、総合静脈物流拠点港(リサイクルポート)は国が整備を推進しており、2011年までに全国22港が指定されています。

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回収物流を含む静脈物流が抱える課題

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回収物流を含む静脈物流では、現在、以下2点の課題を抱えています。

  • 回収の仕組みの複雑化
  • 環境問題

回収の仕組みの複雑化

静脈物流の市場規模が拡大するにつれ、回収の仕組みも複雑化しています。複雑化の要因の1つには、宅配回収・宅配修理・お試しサービスなど、さまざまな形態の静脈物流ビジネスが普及したことが挙げられます。

また、産業廃棄物処理における課題も、複雑化のもう1つの要因です。自治体が一括処理する一般廃棄物とは異なり、産業廃棄物の処理は各民間業者との個別契約となります。

そのため、配送における非効率性が生じ、静脈物流の複雑化につながっています。

環境問題

市場規模が拡大する静脈物流は、それ自体が環境負荷の増大につながる恐れがあります。静脈物流における輸送量が増えることで、CO2などの温室効果ガスの排出等も増大する可能性があるためです。

国はこのような課題に対してグリーン物流の推進を実施しており、都市内の物流効率化・共同集配送・モーダルシフトなどの手段で、環境負荷の低減に取り組んでいます。

先ほどご紹介した総合静脈物流拠点港(リサイクルポート)の整備も、環境負荷の低い海運の活用を目的としており、モーダルシフトにおける取り組みの1つです。

まとめ

回収物流は静脈物流の1つで、リサイクルできる商品を回収する物流です。回収物流を含む静脈物流は、仕組みの複雑化や環境問題などの課題を抱えていますが、これに対して国はグリーン物流の推進などを通じた対策を講じています。

日本郵便も、溶解した文書をリサイクルする「機密文書溶解サービス」など、環境問題にアプローチするサービスを展開しています。

機密文書溶解サービス(法人のお客さま)

溶解後の機密文章をリサイクルする「機密文書溶解サービス」

また、動脈物流に関連する「国内配送EC」「物流アウトソース・スモールロジ」「海外配送・越境EC・国際物流」「プロモーション」などのサービスも、ワンストップで提供しております。

回収物流における物流アウトソースの実績としては「静脈物流体制のスピーディーな構築」のケースが挙げられます。

シェアリングサービスA社の課題に対し、日本郵便の物流倉庫を活用することで、保管・洗浄・配達・回収の「シェアリング型ビジネスモデル」を短期間に立ち上げました。

【A社の課題】

  • 新しい倉庫の確保
  • ビジネスモデルに適した倉庫・配達業務のスピーディーな構築
  • 既存の商品管理システム・倉庫管理システム(WMS)の脆弱性

【日本郵便の解決策】

  • 東京支社・東京多摩LSCと連携したスピーディーな対応
  • ステップ(移す・改善・実行)ごとの提案を実施による、限られた期間における効率的な移行
  • JP-WMSの機能活用による、既存システムに対する改善提案で、出荷効率アップ

さらに、日本郵便は「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」に参加し、家庭用プリンターの使用済カードリッジの回収・再資源化に取り組んでおります。

※里帰りプロジェクトとは、使用済みインクカートリッジの改修から再資源化までのリサイクル活動を推進するため、プリンターメーカーが共同で運営するプロジェクトです。ご家庭で使い終わったインクカートリッジは、回収箱は全国約3600の郵便局、および一部の自治体の施設などに設置してある里帰りプロジェクトの専用回収箱に入れてください。ます。回収後はメーカーごとに仕分けを行い、各メーカーが責任を持ってリサイクルします。
※プリンターメーカー4社の純正品が回収対象です。

里帰りプロジェクト:https://www.inksatogaeri.jp/index.html

円滑で高品質な物流を実現したい企業は、ぜひ日本郵便のサービス利用をご検討ください。

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