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メーカーから直接の仕入れが叶えば、安定した仕入れができたり、卸値の仕入れができたりします。しかし、メーカー仕入れというと、難易度が高いイメージを抱く方もいるでしょう。
この記事では、メーカー仕入れのメリット・デメリットや個人でも可能な仕入れの方法、交渉の方法を紹介します。後半では注意点と成功のポイントを詳しく解説しています。
メーカー仕入れは個人でもできる
商品の販売業をする際には、自分で品物を作っている場合を除いて、仕入れが必要です。
通常、ネットや卸業者、メーカーから仕入れを行います。個人で販売をする際には卸業者やネットから仕入れをする人が多いかと思いますが、個人でもメーカーから直接仕入れをすることが可能です。
メーカーから仕入れをする際のポイントを、以下で解説します。
基本はメーカーとの直接取引
メーカーからの仕入れを行う際には、メーカーの担当者と直接やりとりをして取引します。メーカーは基本的には法人との取引をメインにしているところが多いですが、個人でも契約できる場合があります。
まずはホームページに記載してある連絡先に、仕入れをしたい旨を連絡してみましょう。ただし、連絡が必ず返ってくるとは限らないため、複数のメーカーに同時並行でアプローチをかけることをおすすめします。
直接取引できないメーカーもある
メーカーによっては、個人との取引をしない方針である場合があります。個人は法人と比べ、どうしても発注数量が少なくなる傾向があるためです。大口の取引先だけを相手にするメーカーでは、法人としか取引をしないことが多いです。
個人と契約しない方針のメーカーにアプローチし続けても、労力が無駄になってしまうので、最初に個人でも契約できるかを聞きましょう。断られたからといって落ち込む必要はなく、取引ができるメーカーを探せば問題ありません。取引先の少ないメーカーや、取引先が小規模な法人をメインとしているメーカーを狙うのがおすすめです。
メーカーから仕入れるメリット・デメリット
難易度は高いものの、メーカーから直接仕入れをできれば、多くのメリットを得られます。以下にメーカーから仕入れるメリットとデメリットをまとめました。
メリット | デメリット |
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メーカーから仕入れをする最大のメリットは、仕入れ価格を抑え利益率を上げられる見込みがある点です。販売価格に対して仕入れ値を抑えられるほど、利益は上がります。卸業者やネットから仕入れると、間に入っている御者や人の利益も価格に上乗せされているため、メーカーから直接仕入れると安くなるのです。
また、メーカーから直接仕入れをすれば、欠品の心配がなく、さらに模造品である可能性がないため品質が保証されています。メーカーから直接入荷している旨を公表することで、顧客から信用を得ることができるでしょう。
一方、メーカーは基本的には法人と取引を前提としているため、個人との取引でも最低発注数量が多い傾向がある点がデメリットです。売れる保証がない商品の場合、大量の仕入れはリスクを伴います。また、在庫の保管場所も確保しなければいけません。契約までのハードルも高く、複数のメーカーに自ら営業メールを送るなど積極的なアプローチをする必要があるでしょう。ただ、メーカーと契約できれば利益が大きくなることを考えると、時間を割いて営業を行う意味は大いにあります。
メーカーから仕入れる方法
メーカーから仕入れをする方法は、大きく分けて以下の図の3パターンです。
これ以外に、直接訪問することも可能ですが、アポなしの急な訪問は相手の迷惑になります。門前払いされることも多いため、訪問する場合は事前にメールや電話をしてからにしましょう。ただし、訪問しても取引が成立しないことは多々あるため、労力を考えると上の図の方法をおすすめします。
以下では、メーカーと取引する際にメインとなる3つの方法について、メリット・デメリットと交渉の流れを説明します。
直接メールを送る
メーカーの公式サイトに記載された連絡先や問い合わせフォームから、直接メールを送ります。取引の窓口がメールになっている企業が多いため、メーカーへ最初に連絡する際にはメール営業が主流です。
直接メールを送る際のメリットとデメリットは以下です。
メリット | デメリット |
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メールでの営業は、労力を最小限にしながら、複数のメーカーにアプローチできる点が魅力です。一度しっかりと文面を作れば、その文面をフォーマットとして使用できます。ただし、内容はメーカーごとに調整しましょう。
発注メールはメーカーにとっても貴重な販路拡大のチャンスです。そのため、問い合わせは基本的に担当者が見逃しのないようチェックしているはずです。しかし、本当に内容を読んでもらえたのかは、こちらは確認する術がありません。個人と取引しない方針のメーカーからは返信がこない場合もありますが、こちらの条件がNGだったのか、メール自体を見逃されているかの判断が難しいの点はデメリットでしょう。
いずれにしてもメールの送付にそこまで労力はかからないため、取引したいメーカーにはまずメールを送ってみることをおすすめします。
メールを送って仕入れの交渉をする流れは以下です。
- メーカーの公式サイトを訪問する
- 問い合わせフォームまたはメールアドレスを探す
- 仕入れをしたい旨を記載したメールを送る
- 返事が来たら、詳細をすり合わせる
仕入れをしたい旨を送る際に、これまで扱ってきた商品がどれくらい売れたのかアピールできるデータも記載すると、関心を持ってもらいやすいでしょう。
直接電話をする
直接電話をするのも、代表的な営業方法です。電話では詳細を話すのではなく、改めて商談をするアポイントを取ります。
メーカーに電話をかける際のメリットとデメリットは以下です。
メリット | デメリット |
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電話は担当者と直接話せるため、相手の反応が直にわかります。反応を見ながら話す内容を変えれば、交渉を進めやすいでしょう。文面だけのやり取りより、肉声を通してコミュニケーションを取る方が相手との信頼関係を構築できます。直接話すためレスポンスが早く、この先の流れなども確認できるのでスピーディーに成約に至る可能性が高いです。
電話でメーカーに仕入れ交渉をする流れは以下です。
- メーカー名で検索し、電話番号を調べる
- 窓口番号または代表電話に電話をかける
- 商品を仕入れたい旨を話す
- 担当者に詳細を話し、商談のアポを取る
- メール、オンライン通話、直接訪問などで詳細を商談する
準備なしで電話をかけてしまうと、話がまとまらず意思疎通が取れない場合があります。そのため、電話で交渉をする際には、事前に話す内容のカンペを作っておきましょう。
展示会に参加する
業界ごとに、商品の展示会が開催されています。展示会はメーカーが単独で行うものもありますが、複数メーカーが参加するものもあります。個人でも参加できますので、仕入れ先を見つけたい際には展示会への参加が効果的です。
展示会に参加してメーカーと取引交渉するメリット・デメリットは以下です。
メリット | デメリット |
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展示会はメーカーの担当者と直接話せるのが最大のメリットです。基本的には展示会は法人に向けて商品をアピールするイベントですが、個人でも売り上げ実績などの資料を作って渡せば、興味を持ってもらえる可能性があります。大手の取引先が少ない、中小メーカーと交渉をするのがおすすめです。
展示会でメーカーに取引交渉する流れは以下です。
- 展示会を探す
- 参加の申し込みをする
- 名刺や資料などの準備をする
- 当日、メーカーのブースを訪問する
- 直接、取引したい旨をメーカー担当者に伝える
- 展示会参加後に、メーカー担当者にメールを送る
メーカー担当者と直接話せる貴重な機会ですので、名刺や冊子などを渡して関係構築をします。展示会でメーカー担当者は多くの業者と会うため、その場で取引交渉ができたとしても、後に自分からメールを送りましょう。
メーカー仕入れは展示会がおすすめ!取引の流れや交渉の進め方を解説
メーカー仕入れの交渉前に準備すべきもの
メーカーの仕入れ交渉の前には、当日までに以下の準備をしておきましょう。
- 独自ドメインで作成したメールアドレス
- 固定電話番号・FAX
- 自社ホームページ
- 名刺
- 開業届
- 現金の資金
これらがどのようなものか、なぜ必要かを解説します。
独自ドメインで作成したメールアドレス
メーカー仕入れをするには、連絡を取り合うためのメールアドレスが必要です。メールアドレスは、独自ドメインのものを用意しましょう。
ドメインとは、インターネット上の住所にあたるものです。具体的には、メールアドレスの@より右側の”~.com”や”~.jp”にあたる部分を指します。例えば、無料でアドレスを取得できるGmailを利用した場合は、”gmail.com”という共有ドメインが割り振られます。
数百円〜数千円の費用をかければ、独自のドメインを取得することが可能です。独自ドメインは自分しか使用できないドメインのことです。ビジネスする上で独自ドメインのメールアドレスを使用しているかどうかは、対外的な信頼度につながります。ビジネス用のメールアドレスで屋号や店名をドメインにすると、認知されやすく宣伝効果も生まれるでしょう。
もし、現在独自ドメインのメールアドレスを持っていない場合は、メーカーの連絡前に新しいアドレスを取得しましょう。
固定電話番号・FAX
固定電話とFAX、およびその番号を用意しておきましょう。
昨今、個人では固定電話を持たず、携帯電話のみ使用している人も増えています。しかし、事業用の固定電話の番号があることで、信用度が高まります。
また、メーカーでは依然として受発注にFAXを利用しているところも多いです。個人との契約のために、既存の受発注のフローを変更してくれるとは考えにくいため、どのメーカーとの取引も不備なく進められるよう、あらかじめ固定電話とFAXを使え状態にしておくべきです。
自社ホームページ
事業を実際に行なっていることがメーカー担当者から確認できるよう、自社ホームページを作りましょう。
ホームページを見て貰えば、どのような事業なのかもすぐにわかるため、メーカーとの関係を築くのに役立ちます。怪しい者ではなく、真剣にビジネスに取り組んでいることも伝わるというメリットもあります。
デザインや機能は、シンプルで構いません。しかし、無料でホームページを作れるサービスを利用すると、広告が出て信用度の低いサイトになります。多少料金がかかっても広告の表示されないサイトを作りましょう。
また、ホームページには以下の情報を記載しておきます。
- 社名
- 代表者氏名
- 電話番号
- メールアドレス
- 事業内容
- 設立年
- 従業員数
ECサイトがある場合は、ECサイトのリンクも記載すると良いです。
名刺
メーカー担当者と対面する際に、名刺が必要となります。
ビジネスにおいて、初対面の相手には名刺を渡すのがマナーです。特に展示会に参加する際には、大勢のメーカー担当者と対面するため、50枚以上の名刺を準備して挑みましょう。
名刺には以下のような内容を記載します。
- 職種/役職
- 氏名
- 屋号/事業名
- 電話番号
- メールアドレス
- 事業所があれば事業所住所
開業届
メーカー取引をする場合、事業の規模が大きくなるはずです。開業届を出して、正式に事業主となる手続きを進めましょう。
開業届を出すと、「所得税の青色申告の承認」を申請できるようになります。確定申告の際に青色申告で出すと、税金の控除を受けられるため、売上が大きくなりそうであればいち早く開業届と青色申告の承認申請を税務署に提出するべきです。
また、開業届を出していない個人とは、取引をしない方針のメーカーもあります。税務署のホームページから開業届のフォーマットを取得して記入するか、開業届の記入を支援する民間サービスを利用し、申請書を作りましょう。
現金の資金
メーカー仕入れをするには、現金の準備も必要です。
カード決済をしておらず、現金での振込みでしか取引できないメーカーは多数あります。そのため、メーカーと取引したい場合には、銀行残高を確保しておきます。また、メーカーは最小発注数量が多い傾向があります。発注時にまとまったお金が必要となる可能性が高いです。
場合によっては、銀行などから事業資金の融資を受けることも検討しましょう。
メーカー仕入れの交渉メールの作り方・例文
メーカー仕入れを申し込む際に、最初の交渉はメールで行うのがおすすめです。
メールは相手の都合が良い時に確認してもらえるため、電話や訪問に比べ担当者の負担が少ないです。また、話すより文面で伝えた方が、仕入れをしたいことやこちらがどんな者か理解してもらいやすいでしょう。
メーカーへの交渉メールには、以下の内容を盛り込みましょう。
- 自社やショップの概要や実績
- 取引をしたい理由や想い
- 取引によりメーカーが得られるメリット
- 販売予定の場所
上記を踏まえて作成した例文が以下です。
件名:新規お取引についてのご相談
株式会社○○ ご担当者様
初めまして。
わたくし、株式会社○○の○○と申します。
本日は、貴社の商品〜〜につきまして、ぜひ当社で販売させていただきたいと思いメールをお送りいたしました。
当社は「○○」というECサイトにて、品物の販売を行なっております。当サイトは20〜30代を中心とした女性のお客様が多く、貴社の商品のニーズも非常に高いと見込んでおります。
弊社では、商品購入後に商品写真をSNSに投稿をすると割引を受けられるサービスを展開しており、2月の開始から既に1000投稿を超えておりご好評をいただいております。弊社で商品を販売させていただけるなら、貴社商品の宣伝にもなるかと存じます。
キャンペーンの甲斐あり弊社のECサイトが注目される中、より高品質である貴社の商品を販売しお客様にご満足いただきたいと思っております。どうか、お力添えいただけませんでしょうか。
つきましては、最小発注数量などの取引条件をお伺いできますと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、ご返信お待ちしております。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
―――――――――――――――――
会社名
担当者名
住所
電話番号
メールアドレス
ホームページURL
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メーカー仕入れの交渉で注意すること
メーカー仕入れの交渉をする際には、以下の2点に注意しましょう。
- 初めて送るメールはテンプレをそのまま使わない
- ECモール等で販売する場合は事前に伝える
どのような点に気をつけるべきか、詳しく説明します。
初めて送るメールはテンプレをそのまま使わない
初めてメーカーへ問い合わせをする際、メールはテンプレをそのまま使わないようにしましょう。
メールは同じ文面を一斉に複数の宛先に送ることも可能です。しかし、どこに送っても支障ない文面のメールでは、競合がメーカーに送っているメールとの差別化ができません。
メーカーには日々、営業メールが届いています。優良メーカーほど、多くの営業がかかっているでしょう。その中で、興味を持ってもらうには、各メーカーに合わせた文面を書くことが重要です。
なぜそのメーカーの商品を扱いたいのか、そのメーカーに対してどう思っているのかなど、使い回しではない言葉を用いて、熱意をしっかりと伝えましょう。
ECモール等で販売する場合は事前に伝える
ECモールで商品を販売する場合、事前にメーカーに伝えましょう。
一部のメーカーでは、ECモールで販売をする場合は取引をしないという企業もあります。そのため、ECモールで販売すると伝えたら取引してもらえないかもしれないと考え、どこで販売するのかを伝えないまま契約をしようとする販売者もいるでしょう。
しかし、メーカーが不本意である形で販売を行なっているのが伝われば、信頼は確実に失われます。また、メーカー側からの訴訟など予期せぬトラブルに発展する可能性もあります。
一時的に売りたい商品を販売することより、長期でメーカーと良好な関係を結ぶよう意識しましょう。
メーカー仕入れは儲からないと言われる理由
メーカー仕入れはメリットが多い一方で、「儲からない」という声もあります。
メーカー仕入れは儲からないと言われる理由としては、下記の点を挙げられます。
- 飽和していると思われている
- 初めのうちは利益を出しづらい
まず、1つ目の「飽和していると思われている」について、昨今、個人の販売者がメーカー仕入れに参入しています。そのため、メーカーから仕入れられる商品は市場に溢れており、競合が多すぎて売れないということです。しかし、これは取引するメーカーの選び方によって解決できます。個人とは取引していないメーカーと契約できれば、飽和している状況ではないため利益を独占できるでしょう。メーカーとの関係性を深めて、ECモールでの販売を許可していないメーカーから販売許可をもらえた場合も、大きな売上が見込めます。参入者が多いからこそ、メーカーとの関係構築が上手くいけば、競合と圧倒的な差をつけることができるのです。
2つ目の「初めのうちは利益を出しづらい」という点については、実際にそのようなケースは多いです。しかし、継続していくと利益を伸ばせる可能性は十分にあります。メーカーとの取引においてカギとなるのが、交渉です。最初は利益率の低い価格で仕入れをし、売上自体はあることが見えたタイミングで「仕入れの量を増やすから割引してもらえませんか」というような交渉をしましょう。卸値が下がれば、利益も増えます。商品を売ってもらった方がメーカーもありがたいため、お互いにとって良い条件を提示することが大切です。
メーカー仕入れを成功させるポイント
メーカー仕入れを成功させるポイントは主に以下の4点です。
- 交渉を持ちかけるメーカーの数を増やす
- メーカーや商品の事前のリサーチを徹底する
- 自社の会社概要を作りこむ
- 価格交渉等は取引を開始してから行う
それぞれ、説明します。
交渉を持ちかけるメーカーの数を増やす
メーカーに仕入れしたいと連絡をしても、取引できないことは多いです。
そのため、1件問い合わせをしてダメだったらまた次のメーカーに問い合わせをする、というフローで営業をしていると、なかなか仕入れ先が見つかりません。とにかく仕入れ先がないことには物販ができませんから、同時並行で複数のメーカーに問い合わせをし、仕入れ先を確保しましょう。
大量に営業をかける際には、電話とメールを活用します。電話は挨拶から事業内容を説明する流れのカンペと、電話をかけるメーカーのリストを作り、順番にかけていきます。1日でも数十件は電話をかけられるはずですので、業界内のメーカーを全て当たるつもりでリストを作ってみてください。
メールは宛名を変えて大量のメールを送付することも可能です。ただし、優先度の高い企業は使い回しのメールではなく熱意が伝わる文面を一からじっくり作りましょう。
メーカーや商品の事前のリサーチを徹底する
事前のリサーチによって、交渉の効率が上がったり、利益率が上がったりします。メーカーにコンタクトをとる前には、しっかりとリサーチしておきましょう。
事前にリサーチしておくべきことは以下の通りです。
- カテゴリーごとの売れ筋商品
- 売れ筋商品のメーカー
- 売れ筋商品のメーカーの問い合わせ先と担当者名
- 売れ筋商品のメーカーの他の商品
これらをリサーチして表にまとめておくと、営業をかけるメーカーのリストができてくるはずです。また、リサーチと同時に、交渉時にする質問も用意しておきましょう。回答があれば、メーカーごとの回答もリストに記入してまとめます。
用意すべき質問の例は、以下です。
- 最小注文数量
- 仕入れ値
- 小売希望価格
- ECサイトでの販売の可否
また、同じ商品を販売している販売業者をリスト化し、いくらで販売しているかなど把握しておくことも大事です。
自社の会社概要を作りこむ
自社の会社概要はしっかりと作り込みましょう。
メーカーと取引するには、信用度が重要です。ホームページやパンフレットなどに詳しく会社概要を記載しておくと、メーカーから信用を得られる可能性が高いです。
会社概要の情報の例は以下です。
項目例 | 記載内容 |
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会社名 | 法人の場合は会社名、個人事業主の場合は屋号を記載 |
代表者名 | 代表者の氏名を記載(顔写真も掲載すると良い) |
所在地・電話番号・FAX番号 | 開業届や法人設立時に届出を提出した住所 |
メールアドレス | 独自ドメインのものを用意 |
ホームページURL | ECサイトがあればそちらも記載する |
事業内容 | できるだけ具体的に記載する |
設立年月日 | 開業届を出した日、または法人の設立日 |
沿革 | 開業から今までの経歴や事業の成長がわかるデータを記載する |
資本金 | 個人事業主の場合はなし。法人は設立時の資本金を記載する |
売上規模 | 基本的に前年の売上を記載する(年商〜万円) |
会社の理念 | ショップのコンセプトや事業に対する想いを記載する |
メーカーへの営業の際には、これらを記載したホームページのURLを添えたり、メールの最後に記載したりして、真剣にビジネスをしていることをわかってもらいましょう。また、営業メールには、会社概要の他にメーカーと取引したい理由や熱意も必ず書くようにしてください。
価格交渉等は取引を開始してから行う
価格交渉は、取引の序盤では控え、2回目の取引から交渉を行うのがおすすめです。
メーカーとの取引で何より大切なのが、信頼を得ることです。最初に価格交渉をしてしまうと「安く仕入れたいだけ」という印象を与えかねません。きちんとやり取りができると示した上で、2回目の取引から価格交渉を行うと、応じてくれる可能性が高まります。タイミングによっては厳しい条件を受け入れてもらえることがあるため、普段から信頼関係を築くことを重要視しましょう。
初めての営業メールで「安くできないか」という打診をしないように気をつけてください。
まとめ
メーカー仕入れは、安定した仕入れができる可能性が高く、販売業を行う方におすすめです。しかし、個人とは取引しないメーカーもあるため、信頼を得るための工夫が必要です。また、営業数を増やし効率よく仕入れ先を見つけましょう。
個人でもホームページや独自ドメインのアドレスを作り、事業の概要を作りこむと、ビジネスを真剣にやっていることがメーカーに伝わりやすいです。取引が成立した後は、信頼関係を築けたタイミングで価格交渉などを行なって利益率を上げていきましょう。
仕入れのためのリサーチや営業は、販売業のコアとなる部分です。
ただ、ECサイトで販売業を営んでいる場合、販売数が増えると、発送業務や在庫管理業務が商品の仕入れ業務の支障となる場合があります。
日本郵便では、在庫の管理から発送までを請け負う物流・配送サービスを提供しており、コストを抑えつつ、質の高い梱包と配送を行うノウハウが揃っています。配送業務を外部に委託することにより、事業主様は仕入れや販促などのコア業務に集中いただけます。
さらなる事業の発展のために、ぜひ日本郵便の国内配送サービス利用をご検討ください。