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既存事業に頭打ちになっている、既存事業とのシナジーを狙いたいという場合に、異業種への参入や異業種と組んで新製品の開発に挑む事例が増えています。
化粧品業界は新規参入や共同開発として人気の業界のひとつです。
本記事では、異業種から化粧品業界への新規参入が増えている理由を解説します。新規参入した企業の成功例や注意点も紹介するので、化粧品業界への参入を検討している方はぜひ参考にしてください。
異業種から化粧品業界への新規参入が増えている理由
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近年、異業種から化粧品業界に新規参入する企業が増えています。主な理由は、以下のとおりです。
- 自社の専門分野(バイオ、化学、食品等)で培ってきた技術を活かせる
- 幅広い層に需要があり経済状況に左右されにくい
化粧品の開発に自社の専門分野で培った技術を活かせば、競合との差別化を図れます。たとえば、食品メーカーの味の素は、本業である食品事業で培ったアミノ酸の技術を活用することで、差別化に成功しました。
また、化粧品は幅広い層に重要があり、今後も需要が高い状態が続くでしょう。女性向けのコスメや基礎化粧品はもちろんのこと、富士経済グループのヘアケア・ヘアメイク商品、メンズコスメティックスの国内市場を調査によると、メンズコスメ市場は2022年に1,593億円(対2021年比102.8%)、さらに、2023年には1,622億円(対2022年比101.8%)まで拡大する見込と、メンズコスメ市場も成長しています。
異業種から化粧品業界に新規参入する際の注意点
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異業種から化粧品業界に新規参入する際の注意点は、以下のとおりです。
- 競合企業が多い
- 流行の移り変わりが激しい
- 研究・開発に膨大なコストや時間がかかる
化粧品業界は競合企業が多く、競合企業が多い中で自社の商品を選んでもらうために、差別化を図ることが重要です。自社ならではの強みを活かすと、差別化を図れます。また、化粧品業界は流行の移り変わりが激しいため、常に最新情報を収集し、消費者のニーズを分析する必要があります。消費者のニーズを先読みし、商品やパッケージ、マーケティングに反映させましょう。
一から自社で化粧品の研究・開発する場合、膨大なコストと時間がかかるため、うまくいかなければ大きな損失となります。競合企業や流行の移り変わりへの対策を実施し、参入を成功させましょう。
異業種から化粧品業界への参入はOEM活用がおすすめ
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自社ブランドの化粧品を開発するにあたり、自社開発には多くの障壁があります。「社内にノウハウがない」「初期費用がかかる」「販売許可が必要」などの理由から、参入に二の足を踏んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このような場合、OEM活用がおすすめです。OEM(Original Equipment Manufacturing)とは、メーカーが依頼者のオリジナル商品を製造すること、あるいはそのメーカー企業を指す言葉です。化粧品OEMとは、コスメやスキンケア用品の開発、製造、品質管理などのノウハウを持った化粧品OEMメーカーが依頼者である販売会社のブランド商品を製造することを指します。
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以下の記事で化粧品OEMのメリット・デメリットや委託する会社の選び方を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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化粧品OEMとは?メリット・デメリットや委託する会社の選び方を解説
まとめ
化粧品の製造・開発を自社のみで行う場合、研究・開発に膨大なコストと時間がかかります。研究・開発のコストを抑えたい場合には、化粧品OEMを活用しましょう。
また、化粧品・コスメのECを検討している方は、以下の記事で、化粧品・コスメのEC市場規模や業界が抱える課題・ECサイトで売上を伸すための対策を紹介しますので、併せてご活用ください。
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【2023年】化粧品・コスメのEC市場規模や業界が抱える課題と対策を解説