赤がキレイなこの切手
早めに買っとかな
あかんな~
魅力ある名作絵画等の美術品を題材としたシリーズの第2弾は、
「赤の世界」と称し、17~20世紀の
日本絵画と工芸品、ヨーロッパ絵画の中から赤が特徴的な作品を取り上げています。
実物はなかなか見られない美術作品ですが、切手を眺めながら、
ぜひ芸術の秋を感じてみてください。
63円シート
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赤色は、人類が意識して使用した最初の色と言われています。
赤色の最古の顔料は、
アルタミラ洞窟(スペイン)等の壁画に使われました。
色彩美としての価値だけでなく、精神面に関与する色彩としても、古来から使い続けられています。
「冨嶽三十六景 凱風快晴」
葛飾北斎 1831-33年頃
所蔵:和泉市久保惣記念美術館
葛飾北斎は、江戸で活躍した浮世絵師。
「冨嶽三十六景」シリーズは、北斎の代表作です。浮世絵は、版や摺りによって同じ作品でも風合いが異なり、
本作は、監修の先生※の推薦で、特に、木版画の風合いがよく出ています。
※髙岸 輝
(東京大学大学院人文社会系研究科 准教授)
「鮭」
高橋由一
所蔵:東京藝術大学(重要文化財)
1877年
高橋由一は、なんと元武士。幕末に習得した油彩技法によって、対象の実感的な描写に成功しました。
洋画を日本に普及させる努力を続けたことでも有名です。
「鮭」はその代表作です。浮世絵などの絵画が多く、写実的な表現が少なかった時代に、
その質感も含めて緻密に描き出された「鮭」は、当時の人々を驚かせたことでしょう。
「おさげ髪の少女」
アメデオ・モディリアーニ
所蔵:名古屋市美術館
1918年頃
アメデオ・モディリアーニはイタリア人画家。その肖像画は、縦長にデフォルメされた輪郭と、
哀愁に満ちた表情に特色があります。
「おさげ髪の少女」は、赤色系の対比が特徴的です。
切手デザイナーも赤色をテーマにした際に、すぐにこの作品を思い出したとか。
「炎舞」
速水御舟
所蔵:山種美術館(重要文化財)
1925年
速水御舟は、大正から昭和にかけて活躍した日本画家。御舟はわずか40年の生涯の間、
1つの様式にとどまることなく、新しい表現方法を模索し続けました。
「炎舞」は、御舟の代表作です。毎晩、焚き火をたき、火の様子を何度も徹底的に観察したといいます。
写実性と幻想性を併せ持った画面に仕上げています。
「愛染」
川端龍子
所蔵:足立美術館
1934年
川端龍子は、大正・昭和に活躍した日本画家。
大胆な構図と明快な彩色で日本画に新風を吹き込みました。
本作は、縦横168cmもある二曲一隻の屏風に描かれています。澄み渡る池の青と、水面に散った紅葉、
つがいの鴛鴦の様子を描いた、装飾性と写実が見事に一体化した名作です。