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切手タイムズ2025年1月

シート余白のハマチマッチしてる!
このきれいな切手にはまっちまった!

特殊切手 自然の記録シリーズ第5集 2025.1.22(水)発行

科学的な観点で自然由来のものが描かれた写生画などを題材とした本シリーズも今回の第5集で完結。
シリーズの最後を飾るのは、水生生物の図譜「衆鱗図」に描かれた魚たちです。

※ 売り切れになっている場合もございます。あらかじめご了承ください。

お近くの郵便局でもお買い求めできます。
郵便局の在庫状況については、お手数ですが直接お問い合わせください。

【衆鱗図】

衆鱗図しゅうりんずとは、香川県指定有形文化財「高松松平家博物図譜」のうち魚を描いた図譜です。
江戸時代中期、高松藩(現香川県)五代藩主 松平 頼恭よりたかの命により制作された本品にはタイ、エビ、クラゲなどの水生生物723図が収録されています。
永く高松松平家で大切に伝えられてきましたが、現在は香川県立ミュージアムの保管となり、貴重な文化財として愛されています。

衆鱗図の魅力1『スーパーリアル』

魚たちは、驚くほど精密に描かれています。そのリアルさは対象物を描き写す画力だけでなく、特徴を表すために凝らされたさまざまな工夫にも現れています。残念ながら描いた絵師は誰なのか、現在もわかっていないそうです。

衆鱗図の魅力2『超絶技巧』

魚たちは、一度別の紙に描かれたのち輪郭に沿って丁寧にカッティングされ、用紙に貼り付けられています。魚の(とげ)の一つ一つ、クラゲの細かな触手の一本一本に至るまで緻密にくり抜かれており、職人の高い技巧が判ります。

デザイナーに聞いてみた

題材選定

どんな基準で10種類を選定したの?

「衆鱗図」の723図の中には、海の魚だけでなく、メダカや金魚といった淡水魚なども含まれています。
選定基準は「縦型の切手に収まりやすい作品であること」でしたが、「変化に富んだ形の魚をできるだけ盛り込みたい」という思いが強まり、それもポイントとしました。

1種類だけ、淡水の魚である金魚(ランチュウ)が入っているのはなぜ?

色鮮やかな魚も採用したかったのでじっくり吟味し、一番艶やかと感じた金魚(ランチュウ)を選びました。

どの作品も魅力的で、選ぶのにとても迷ってしまいました。

制作裏話

余白はどんなイメージで作成したんでしょうか?

背景地には松葉をイメージした文様を描いています。
香川県の県魚であるハマチ案と正月を想起するエビ案の2案を作成しましたが、『背景の松葉文様が海の波に見えるので、エビよりも波間を行くハマチの方がマッチしている』との意見があり、ハマチが採用されました。

当該シリーズのシメは監修の先生激推しの名品「衆鱗図」です。香川県の郵趣家のお客さまから「いつか切手に採用してください」とお願いされた時は、うっかり「採用しますよ!」と口をすべらせてしまうところでした(笑)。この切手でお手紙を華やかに彩っていただけますと幸いです。