
目次
UGCの活用(ユーザー生成コンテンツの活用)はブランドの信頼性を高め、顧客との関係を深めたい企業が知っておきたいマーケティング戦略です。
UGCは商品・サービスの売上を大きく変える可能性もあるため、積極的な活用を検討してください。
今回は、UGCの概要と注目される背景・活用することで得られる効果・活用方法・活用する際の注意点などを解説。 UGC活用の成功事例もご紹介します。
UGCとは

UGCは「User Generated Content」の略語で、ユーザー生成コンテンツを意味します。
企業ではなく一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツで、UGCの例には以下のようなものがあります。
- ソーシャルメディアへの投稿
- レビューの書き込み
- ブログ
- 動画・画像・イラスト・情報やノウハウなどの投稿 など
UGCとCGMの違い
CGMはコンシューマー生成メディア(Consumer Generated Media)の略です。
一般のユーザーによる投稿・書き込みなどで成り立っているメディア媒体を指します。
UGCが一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツ(情報)そのものを指すのに対して、CGMは、UGCが生成されるメディア(媒体)を指します。
UGCとIGCの違い
IGCはインフルエンサー生成コンテンツ(Influencer Generated Contents)の略です。
インフルエンサー(世間に対して大きな影響力を持つ人物)によって生成された、商品・サービスのプロモーションをするためのコンテンツを指します。
IGCが企業からの依頼で作成されることが多いのに対し、UGCは一般ユーザーの自発的な活動からコンテンツが生まれます。
口コミサイトの登場やSNSの普及によって、一般ユーザーの購入行動は「他のユーザーの意見」に大きく影響されるようになり、これもUGCの注目度を高める要因となっています。
企業がUGCを活用することで得られる効果

企業がUGCを活用することで、以下のような効果が期待できます。
- 信頼性が高まる
- CVRの向上につながる
- クリエイティブの質を担保できる
- 新たな商品開発につながる
信頼性が高まる
UGCを活用することで、企業は商品・サービスの魅力を自然に伝えることが期待できます。
実際のユーザーの経験・意見を通じて、押し付け感がないプロモーションが実現するため、消費者からの信頼を得やすくなると考えられます。
CVRの向上につながる
CVR(コンバージョン率)とは、訪問したユーザーが購入など、特定の目標に達成した割合です。
UGCを活用して、企業や商品・サービスの信頼性が高まると、CVRの向上につながることも期待できます。
さらに年齢層が下がるほどUGCを信頼する割合も高まるため、若年層のCVRを向上したい場合は、UGC施策の重要度が特に高くなるということができるでしょう。
クリエイティブの質を担保できる
UGCは、多様で新鮮なユーザー視点を提供するため、商品・サービスをより魅力的かつ詳細に伝えられるケースがあります。
そのため、企業が積極的にUGCを活用することで、コンテンツ全体としてクリエイティブの質を担保することが可能です。
また、一般ユーザーがコンテンツを生成することで、企業がクリエイティブ制作にかけていた諸コストの削減も期待できます。
新たな商品開発につながる
UGCは、一般ユーザーのニーズ・要望を反映した貴重な情報源です。
UGCを分析することで、 商品・サービスに対して、企業側が想定していなかったニーズ・改善点・魅力が見つかるケースもあります。
UGCにおけるユーザーの視点を参考にすることで、新製品やサービスの開発に役立てることができます。
UGCの活用方法

企業がUGCを活用する方法には、以下のようなものが挙げられます。
- HPにUGCを掲載して活用する
- 広告のクリエイティブとしてUCGを活用する
- 同梱物としてUCGを活用する
- CRMの素材としてUCGを活用する
HPにUGCを掲載して活用する
企業は自社のホームページ(HP)にUGCを掲載することで、訪問者に対して信頼性のある情報を提供することができます。
具体的には、ホームページの以下のような場所にUGCを掲載することが可能です。
- ページトップ
- ページカテゴリー
- LP(ランディングページ)
- 商品詳細の紹介ページ など
ホームページにUGCを掲載することで、購入検討中のユーザーに対する意欲喚起や、他サイトへの離脱防止なども期待できます。
広告のクリエイティブとしてUCGを活用する
UGCは、SNSの公式アカウントや投稿素材などの、広告のクリエイティブとしても活用することが可能です。
一般ユーザーのリアルな意見が反映されたUGCは、信頼性と共感を呼ぶとともに、広告としての押し付けがましさの軽減も期待できます。
これにより、一般ユーザーの関心を引きやすくすることも期待できるでしょう。
同梱物としてUCGを活用する
商品に、他のユーザーの体験談や写真などのUGCを同梱することも有効です。
他の多くのユーザーが商品・サービスを愛用していることを知らせることで、ロイヤリティを高めたり、商品・サービスの魅力を再確認させることによるリピート促進も期待できます。
CRMの素材としてUCGを活用する
CRM(顧客関係管理)は、顧客との良好な関係の継続のためのマネジメントです。
そんなCRMの素材としてUGCを活用すると、より良い効果をもたらすことが期待できます。
例えば、定期利用・長期利用する顧客の視点を通じて、商品・サービスの魅力を的確に伝えたり、ニュースレターやメールマーケティングにユーザーの声を取り入れることで、より親近感を持ってもらうことも期待できるでしょう。
企業がUGCを活用する際の注意点

企業がUGCを活用する際は、以下の3点にご注意ください。
- ネガティブな情報が発信された場合に対応できるようにしておく
- 著作権や薬機法など表現に気をつける必要がある
- ステルスマーケティングにならないよう対策する
ネガティブな情報が発信された場合に対応できるようにしておく
UGCには、一般ユーザーのリアルな意見が反映されます。
そのため、ポジティブな意見だけでなく、ネガティブな情報が発信されるケースも想定されます。
ネガティブなUGCが発信された場合には、迅速かつ公正に対応することが重要です。
企業は、ネガティブなフィードバックを受け入れ、真摯に受け止める姿勢をユーザーに示すとともに、改善の機会として活用することで、信頼を高めることが期待できます。
著作権や薬機法など表現に気をつける必要がある
UGCを活用する際は、著作権や薬機法などの法律にも配慮してください。
まず、UGCは原則的にユーザーに著作権があるため、無断使用は著作権侵害となる場合があります。
そのためUGCを活用する際は、各ユーザーに対して口コミ登録時にコンテンツの使用許可を得るなど、適切な手続きを踏むことが求められます。
また、化粧品・医薬品・医薬部外品などの誇大広告を禁止する「薬機法」は、UGCも対象です。薬機法に抵触するUGCを企業が活用すると、企業側の責任が問われるためご注意ください。
ステルスマーケティングにならないよう対策する
ステルスマーケティングは、広告であることを隠した広告で、一般ユーザーに対して不誠実な印象を与える恐れがあります。
これまで罰則等はありませんでしたが、2023年10月よりステルスマーケティングは景品表示法違反となりました。
措置命令に従わないと、企業名の公表や罰金などが科せられる恐れもあるため、ご注意ください。
企業は今後、UGCの出典を明確にし、透明性を保つことで、より消費者の信頼を得ることが求められると言えるでしょう。
まとめ
UGC(ユーザー生成コンテンツ)は、ソーシャルメディア投稿・レビュー・ブログ・動画など、消費者が自ら生成するコンテンツです。UGCを活用することで、ブランドの信頼性を高め、顧客との関係を深めることが期待できます。
実際に、UGC施策を通じて、コンバージョン率(CVR)の向上を達成している企業も多いです。ぜひ、UGC戦略を効果的に活用し、ビジネスの成長にお役立てください。
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