【絵手紙部門審査員総評】
今回は、様々な面でコロナ禍の影響が感じられました。
まず、ネガティブな面をあげると、作品に元気が無かったように思います。全体的に高揚感に欠ける感じがあり、外に出られなかったこともあってか、例年以上に写真をそのまま転写した作品も散見されました。
そのような中でも良い点として、特別支援の子どもたちの作品は、世界を本質的に把握していることを教えてくれました。自分が感じたままを、力強く大胆に表したものや、美しい生成りの描線が際立っていました。
また、ハガキサイズという小さな画面に、様々な造形的な実験が試みられている作品も数多く寄せられました。例年であれば作品として完成させようとする意志が目立っていましたが、テーマを持ち色々と試しながらより良い表現を模索する姿勢が感じられました。
さらには、絵と言葉の関係をよく吟味し、相乗的に表現の質を高めようとしている作品も数多く見られました。
以上のように、ネガティブ、ポジティブ両面がありましたが、今次の状況下でありながら、ハガキサイズの中に絵と言葉で表現することの意味をしっかりと捉え、良質な作品が多く寄せられたこと自体、大変意義深いことであると思いました。
水島 尚喜 先生
絵手紙部門入賞作品
文部科学大臣賞
日本郵便賞
金賞
銀賞
銅賞
佳作
審査員特別賞
暑中見舞い賞
入賞作品のうち、応募規定に則した作品でないと発覚した作品は入賞が取り消しとなる場合がございます。