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3万点にもおよぶ商品保管から、
ギフトラッピングにも対応する
ロジスティクスサービスの活用で
「贈り手の心遣い」まで配送

株式会社イノブンさま

ミッション
一般的なロジ作業だけでなく、商品ごとに設定しているラッピング作業を安心してアウトソーシングしたい。
日本郵便のソリューション
百貨店さまからの受託実績のある京都LSCで多種多様なラッピングに対応。
パフォーマンス・ゴール
丁寧な作業と配送で、「贈り手の気持ち」が伝わるサービスを実現。

在庫管理システムを完備した物流倉庫に、
通販商品の保管からラッピング・梱包、出荷まで一括委託

紙問屋として江戸時代に創業し、近年は幅広いカテゴリーの生活雑貨を扱うショップ運営などを行う株式会社イノブン。本社のある京都を中心 とする近畿圏に実店舗を構えるほか、ECサイトも展開しています。オンラインショップで販売する3 万点近い商品の保管と出荷業務の委託先と して選んだのが日本郵便でした。株式会社イノブン 店舗経営支援室長の若原昌泰さまに、同社が通販事業においても大切にする「贈り手の気持ち」が伝わるサービスと、それを体現するロジスティクスの在り方についてお話を伺いました。

非対面で安全に商品を提供できるオンラインショップの存在価値をコロナ渦で再確認

コロナ禍は小売業界に大きなインパクトを与えました。御社の事業にはどのような影響がありましたか?

若原昌泰さま(以下敬称略) :当社は1814(文化11)年に京都の中心街である四条河原町で創業し、紙問屋として京文化を支える役割を果たしてきました。戦中・戦後の紙不足を受けて文房具を扱うようになり、近年は雑貨販売、住宅リフォーム・店舗デザイン、パソコン教室の運営などを行っています。主力の雑貨販売事業では、京都を中心とする近畿圏に14店舗を出店しています。実店舗での売り上げはここにきてようやく以前の水準に戻りつつありますが、やはり外出自粛ムードにあった期間中は大きく落ち込みました。その状況下でお客さまに商品を提供するのに大きく貢献したのがオンラインショップです。オンラインショップでは、リビング、アパレル、ステーショナリー、ビューティー&ヘルスケア、ブライダル関連など幅広いアイテムを取り揃え、オリジナル商品の企画・販売も手がけています。
「心のこもった接客」を大切にしている私どもは実店舗での販売に力点を置いていますが、「コロナ禍でも安心してお買い求めいただける」、「実店舗にお越しになることが難しい遠方のお客さまにもご利用いただける」という点で、オンラインショップの存在価値をあらためて認識させられました。

江戸時代に創業の株式会社イノブンの店舗の様子
(売れ筋のイノブンがオリジナルで手掛ける天然素材を使ったはちみつ紅茶)

オリジナル商品や幅広いアイテムジャンルを取り揃える
「イノブンオンライン ショップ」

お互いに解決策を出し合いながら規格外のラッピング・梱包にも柔軟に対応

オンラインショップで扱う商品の在庫保管と出荷・配送に加えてギフト品のラッピングや梱包も、物流ソリューションセンター(以降、LSC)機能を持つ京都府城陽市の京都郵便局に一括して委託されています。パートナーとして日本郵便を選ばれた理由や経緯をお聞かせください。

若原 :以前はオンラインショップで販売する商品を本社のビル内にストックしていたのですが、手狭になったためLSCの利用を考えるようになりました。その際、業務負担の大きいラッピングと梱包作業もアウトソーシングして業務効率化を図ろうと思い、いくつかの物流倉庫会社に相談したのですが、「ラッピングの技術がない」という理由で難色を示されました。どこも商品の保管からピッキング、梱包までは受託してくれますが、経験のないラッピング作業までは引き受けてくれなかったのです。
そんなときに折よく、大手百貨店からギフトラッピングも含めたロジスティクスサービスを担っている日本郵便の関連会社が京都にあることを知り、お願いすることにしました。その後、新たにオープンすることになったLSC機能を有する京都郵便局を見学し、最新鋭の設備が整った機能的な倉庫と、当社の本社からの距離が近いことに魅力を感じて移管を決定。2018年2月の開局時より、EC商品の保管、ピッキング・ギフトラッピング、梱包、ゆうパック・ゆうパケットによる出荷・配送を委託するようになりました。

24時間稼働の京都郵便局。商品保管、受注、梱包、出荷などトータル物流サービスを提供している。

出荷指示が入ったEC商品の丁寧に梱包されている様子

ラッピング・梱包用資材にはさまざまな種類があると思います。大きさや形の異なる商品を適切にラッピング・梱包するには特別なスキルが必要となるのでしょうか?

若原 :やはりある程度のスキルは必要です。当社の業務を受託するにあたって、日本郵便に蓄積されているギフトラッピングのノウハウが技術研修によって伝授され、特に高い適正とスキルを持つ担当スタッフが抜擢されたと聞いています。
ラッピングについては無料のギフト用包装紙によるラッピングか有料のギフトボックスラッピングのいずれかを、メッセージカードや熨斗の有無とともにお客さまがご指定になれます。梱包する箱は5つのサイズのほかに定形外もあるのでラッピング・梱包バリエーションはかなり豊富ですが、しっかりと対応してくださっていることに感謝しています。
イレギュラーな形状・サイズの商品のラッピング・梱包の仕方で迷われたときは、直ちに現場スタッフの方から相談の電話をいただき、当社のECサイトの担当者が解決策をお伝えするという流れができています。その背景には、京都郵便局の新規立ち上げ時からお互いに緻密にコミュニケーションを図ってきたことで構築された信頼関係があります。逆に京都郵便局の側から、包装紙で全体を綺麗にラッピングすることが難しいクッションについて、「リボンを十字に結ぶだけにして梱包してはどうか」といった画期的な方法を提案していただくこともあり、ビジネスパートナーとして理想的な関係を築けていることを実感しています。

日本郵便内に蓄積されているギフトラッピングのノウハウが技術研修によって伝授されている。

多くのカスタマーから高い評価を受けるラッピングの美しさ

ラッピングまで行うロジスティクスサービスは少ないというお話ですが、京都郵便局のサービス品質をどう評価されますか?

若原 :私どもの雑貨販売事業の強みは美しいラッピングで「贈り手の気持ち」を表現できる点にあり、特にギフト用の商品をお求めになるお客さまが多いことで、同業他社との差別化が図られています。それはECにおいても同じで、通販でありながらギフトラッピングのニーズにお応えできることから、当社のオンラインショップをご利用になるお客さまが少なくありません。
京都郵便局はそうした当社の特色を深く理解した上でしっかりラッピングをしてくれており、その品質は非常に水準が高いと思います。ECサイトには「ラッピングが素敵」というカスタマーからのコメントがいくつも寄せられており、多数のお客さまに喜んでいただいていることが何よりもうれしいですね。
また、比較的新しい倉庫ということもあって在庫保管環境が良好なことに加え、ピッキングから出荷に至る荷物の取り扱いも丁寧で、商品がとてもきれいな状態でお客さまのもとに届けられていることにも満足しています。

京都郵便局では最新設備のもと、全ての商品が丁寧に保管されている。

ほかに日本郵便のロジスティクスサービスを利用して良かったと感じられていることはありますか?

若原 :京都郵便局には約3,800SKU(品目)、2万8,000ピース以上の商品を保管し、年間2万7,000個以上のゆうパックと、年間6,000個以上のゆうパケットを出荷しています。それだけの個数を円滑に出荷するには、本来ならば相応の人員をあてなければなりません。
オンラインショップの商品を自社でラッピング・梱包していたときは担当者を固定的に配置し、贈り物が多くなる時期にはECサイト以外の事業部門からヘルプ要員をあてがっていました。お歳暮・お中元や年末年始、卒業・入学シーズンをはじめとして繁忙期は年に何度もあり、その都度人員を手配するのは大変でしたが、日本郵便にお任せするようになってからはそうした煩わしさからすっかり解放されています。お客さまから大口の注文を受けてまとまった数の出荷をすることは繁忙期以外にもときどきありますが、その情報を事前にお伝えすれば、局内のスタッフを効率的に運用することで対応してもらえるのも心強いですね。
また、京都郵便局に保管している商品はすべて日本郵便のWMS(Warehouse Management System=倉庫管理システム)に登録されます。実店舗の商品が欠品して困ったときにWMSをチェックし、京都郵便局に在庫があることが分かって融通できたケースがあり、リアルタイムに在庫状況を把握できることの重要性を痛感させられました。送り状と商品明細を一体化した伝票を印刷することで誤出荷を効果的に防げるのもWMSの利点です。

株式会社イノブン 店舗経営支援室 若原 昌泰さま( 右から2人目)

どれだけデジタル化が進もうと、人の手にしかできない仕事もある

ロジスティクス業務に関して解消すべき課題や、それに向けた日本郵便に対する期待についてお聞かせください。

若原 :以前、別の郵便局のLSCを見学する機会があり、ユーザー企業の担当者がちょっとした事務作業などをするためのスペースが倉庫内に設けられているのを見て、これはいいなと思ったことがあります。というのも、オンラインショップのカスタマーから商品の細かな寸法や素材感などに関してお問い合わせを受けたとき、ECサイトの担当者は手元に実物がないため京都郵便局に確かめることになりますが、現場スタッフの方には当社が扱う商品に関する専門知識がないため、回答を得るのに手間取ることが少なくないからです。最近は当社と京都郵便局の担当者が商品の画像をオンラインで共有することで素早く確認できるようになってきてはいるのですが、見学した郵便局のように当社のスタッフを倉庫に常駐させることができるようになれば、カスタマーからの質問にもよりスムーズに対応できるようになると思います。
私たちはこれからも、お客さまに「感動していただく」ことを大切にして事業を展開していく方針です。さまざまな業務の自動化・デジタル化が急速な勢いで進んでいますが、人の手にしかできない仕事も存在し、心のこもったラッピングはその一つだと思います。当社はこれまで、より簡単に綺麗なラッピングができる形状の包装紙の開発などに努めてきました。今後もそうした努力を続ける一方で、京都郵便局の皆さんには今までどおり、「贈り手の気持ち」が伝わる丁寧な業務を続けてもらえることを望みます。
また、お客さまのご希望でギフト品に添えるメッセージカードについては、現状では結婚祝い、誕生日祝い、出産祝いをはじめとする既成のものしかお選びいただけませんが、将来的にはカスタマーが入力したメッセージを印字したものを同梱できるようにしたいと考えています。煩雑な作業が増えて負担をおかけすることになるかもしれませんが、お客さまにより喜んでいただくため、協力をお願いできるとありがたいですね。

株式会社イノブン オンラインショップ店長代理 高橋さま
日本郵便株式会社 京都物流ソリューションセンター藤井センター長

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ECサイト向けの多彩なフルフィルメント業務を提供
日本郵便の業務は配送だけにとどまりません。商品の保管・ラッピングや梱包も大事な業務です。ECサイトでのご購入はご利用者の顔が見えない分、見えない気持ちをお届けすることも、非常に重要だと考えています。そこで、店舗での購入と変わらないレベルでのラッピング業務 を日本郵便のLSC では行っています。またこれ以外にも、お客さまのご要望に応じて、受注、在庫管理や代金回収といった多彩な フルフィルメント業務をご提供しています。

お客さま紹介

株式会社イノブンの運営するオンラインショップでは、オリジナル商品をはじめ、リビング、アパレル、ステーショナリー、 ビューティー&ヘルスケア、ブライダル関連など幅広いアイテムを販売しています。

株式会社イノブンのロゴ

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