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配送もサービスの重要な一環
その品質を高めることが
EC事業成長の原動力となる

株式会社フジモリさま

ミッション
ネットショップの出荷業務においてスタッフ不足に直面。
社員の業務負荷増大や、商品保管スペース不足が課題。
日本郵便のソリューション
物流ソリューションセンター(LSC)で、荷受けから検品、保管・仕分け、商品ピッキング・送り状添付、出荷に至る作業を対応。
パフォーマンス・ゴール
アウトソースにより人員確保の課題が解消すると共に、社員の業務負荷が大きく軽減

ネットショップにとって何より重要なのはお客さまの信頼
配送にまつわるクレームをいかに防げるかが事業の行方を左右する

富山県高岡市に本社を置く株式会社フジモリは、1948年創業の自転車卸販売の老舗です。近年、自転車販売店の廃業が相次ぎ売り上げが縮小したことを受け、自転車関連商品を販売するネットショップをECモールに出店。新規事業は順調に軌道に乗りましたが、商品の出荷に携わる担当者の業務負担増大や、商品の保管スペース確保といった新たな課題に直面するようになりました。そこで活用したのが、在庫管理から出荷までをトータルで代行する日本郵便のロジスティクスサービスです。株式会社フジモリ 代表取締役社長の藤森亮平さまと、EC事業部 統轄リーダーの藪和寛さまに、同社の物流戦略やEC 事業に対する今後の展望についてお話をお聞きしました。

売り上げ減少をきっかけに自転車関連商品のネットショップを立ち上げ

長年にわたって自転車の卸売りをされてきた御社がネットショップの運営という新しい事業領域に進出されたのは、比較的最近のことだそうですね。

藤森亮平さま(以下敬称略) :当社の自転車卸販売は北陸3県でトップシェアを誇りますが、最近は自転車販売店にも少子高齢化の波が押し寄せ、後継者不足などで廃業する取引先が増えています。それに伴って当社の売り上げも減じてきたことから、販路を個人のお客さまに拡大する手立てを模索するようになりました。ただし、たとえ規模が縮小しても自転車の卸販売が当社の原点であり主力事業であるという位置付けに変わりはありませんから、大切な取引先と競合するわけにはいきません。そこで発案したのが、自転車そのものではなく関連商品を販売することでした。それまで小売の経験はまったくなかったのですが、自転車用チャイルドシートのような商品を手軽に買える店があまりないことに着目し、2011年にネットショップを運営するEC事業部を開設。自転車用チャイルドシートやキッズヘルメットなど、小さなお子さまを持つママ層のニーズに応える商品を幅広く取りそろえる「Con Spirito(コンスピリート)」と、スポーツバイクに乗られるサイクリストをメインターゲットとしてアクセサリーを販売する「Amica(アミカル)」を立ち上げ、楽天市場に出店しました。

株式会社フジモリ 代表取締役社長 藤森亮平さま

大切な商品を丁寧に扱ってくれる日本郵便への信頼感

EC事業の現況についてお聞かせください。

藤森 :販売した自転車用チャイルドシートの取り付け方に関するお問い合わせに電話などで丁寧に応じるといった対応が功を奏し、出店2年目で月商1,000万円を突破するようになりました。楽天市場に続いてYahoo! ショッピング、Amazon、au PAYマーケットといったECモールにも出店し、業績はその後も伸長。現在は約3,000の商品を扱い、当社の売り上げ全体に占めるEC事業の割合も多くなっています。
BtoCでは、お客さまの商品に対するさまざまな要望が売り手にダイレクトに寄せられます。「お客さまが求めるより良い商品をご提供したい」との思いから、2015年には自社ブランドの「LABOCLE(ラボクル)」を立ち上げ、お客さまの声を積極的に集め、メーカーと協力し、オリジナル商品の自転車用チャイルドシートレインカバーを販売するようになりました。デザイン性と機能性を付加したオリジナル商品はいずれも好評を博し、その売り上げはECサイト全体の約2割に達しています。

自社ブランド「LABOCLE」の商品。これまでにないデザインや機能性が大きな支持を 受けている。

ネットショップで販売する商品のロジスティクス業務の一部を、富山西郵便局内の富山物流ソリューションセンター(以降、富山LSC)に委託されています。その目的について教えてください。

藤森 :当社の最大の繁忙期は新生活の準備をする人が多い3月で、それに加えて出店先のECモールが年に何度か開催するセール期間中も受注が増えます。しかし、そうした繁忙期だけ臨時スタッフを確保するのは容易ではありませんし、膨大な商品の中から受注品を素早く正確にピッキングするには、品番を見ただけでそれがどこにあるか分かるくらいに業務に精通していなければならず、精通した人材を育てるには時間もかかります。そのため、EC事業が成長するにつれて出荷を担当する社員の負担も大きく増し、業務負荷を軽減する必要に迫られました。

藪和寛さま(以下敬称略) :それと同時に、商品の置き場に困るという問題にも悩まされるようになりました。自社ブランド商品はある程度のロット数でなければ製造を依頼できないので、1回の発注分だけでもかなりの個数になります。しかも商品を傷めないよう4箱以上には積まないルールにしているので、社屋内の保管スペースが飽和。本社に隣接する建物を倉庫に改築したものの、そこも手狭になってしまいました。

株式会社フジモリ EC事業部 統轄リーダー 藪和寛さま

高岡郵便局による集荷作業。常に丁寧な作業を心がけている。

藤森 :そうした状況だったので、商品の保管や出荷業務の一部を委託したいと考えるようになりました。当社はリスク分散の観点から複数の物流企業に配送を依頼しており、日本郵便については、富山西郵便局内の富山LSCに委託する前から、高岡郵便局に集荷をお願いしていました。以前より各社からロジスティクスサービスの提供を提案されていましたが、その中で日本郵便を選んだ理由は、荷物の扱いが最も丁寧で、着荷に対するお客さまからのクレームが最も少なかったためです。事前に荷物の状態を確認し、ダンボールにへこみや破れがあれば私どもに報告してくれるので、クレームの発生を未然に防げたことがありました。また、高岡郵便局に出荷する量が多いときに営業部門の方も対応してくれるなど、日本郵便全体が一丸となって業務を遂行する姿に感銘を受けていたことや、営業担当者の方の対応から熱心な姿勢が伝わったこともあり、信頼できると感じた日本郵便にお任せすることを決めました。

手間、コスト、保管場所など、さまざまな課題を一気に解消

どのような業務を日本郵便に委託されたのですか?

藤森 :2020年から年間を通じてよく売れる商品であるLABOCLEを中心とした自転車用チャイルドシートレインカバーの保管と出荷業務をお願いするようになりました。当社に納品された仕入品を富山LSCにお渡ししていますが、その荷受けから検品、保管・仕分け、商品ピッキング・送り状添付、出荷に至る作業をトータルで行ってもらえるので、当社の社員の業務負荷を減らすことに大きく貢献してくれています。
以前は、繁忙期に発送用ダンボールの組み立てなど単純な作業をしてもらうための臨時スタッフを雇うことがありましたが、富山LSCを利用するようになってからは社員に余力が生じたため、その必要がなくなりました。また、レインカバー全出荷量の一部(約1,000個)のレインカバーを富山LSCの倉庫に保管してもらえるようになったことで、自社の保管スペースが以前のように圧迫されることもありません。
当社のECサイトでは、一定額以上をお買い上げいただいたお客さまへの送料を無料としていることから、配送コストを圧縮することも切実な課題でしたが、営業担当の方が、自社の社員がピッキングと梱包を行った場合のコストを計算して、それに近い額を提示してもらうことができました。商品の保管も委託していることを考えると、非常にリーズナブルに業務を委託できていることにも満足しています。

富山LSCでは、自転車用チャイルドシートレインカバーに関する作業をトータルで請け負っている。

通販事業者向けの出荷管理クラウドサービスもご利用になっているそうですね。

藪 :以前からゆうパックの送り状などを印字するための無料の送り状印字ソフト「ゆうパックプリントR」を使っていましたが、富山LSCへの一部業務の委託に際し、通販・EC事業者向けのクラウド型出荷管理システム「ゆうパックプリントSky」を導入。送付ラベル・納品書・ピッキングリストが一体型伝票として一括して出力されるので、出荷データと出荷品を照合する帳合や帳票作成の手間がかからず、出荷ミスも生じにくい環境を構築することができました。
ECサイトでの受注データは出荷用CSVファイルとして自動的に富山LSCや高岡郵便局に共有されるので、出荷データを当社がその都度提供する必要もありません。万一出荷ミスがあった場合にその証跡が「ゆうパックプリントSky」に残ることも、安心してロジスティクス業務を委託できる要因となっています。

お客さまの潜在ニーズを満たすオリジナル商品の拡充に注力する

ほかに日本郵便のサービスを活用して良かったと思われることはありますか?

藪 :日本郵便はもともとロジスティクス業務の水準が高いことに加え、トラブルが起きた際の対応が非常にきめ細やかです。以前、商品を受け取られたお客さまからパッケージの破れに関するクレームを頂いたのですが、その際も迅速かつ丁寧に対応していただきました。パッケージが破れたタイミングが、富山LSCが商品を受け入れる前や着荷後だった可能性もあるにもかかわらず、それ以後受け入れから出荷までのあらゆるプロセスで担当者がパッケージの破損がないよう対応することを約束してくれました。そうした真摯な対応には本当に感謝しています。

藤森 :パッケージの破損のようなアクシデントはお客さまの信頼を損ない、そのことがカスタマーレビューで公開されるとショップの総合評価を下げることに直結します。それだけに配送品の破損や出荷ミスは絶対に起こしたくないのですが、日本郵便はそうしたEC事業の特性をよく理解し、お客さまの満足度を高めることに全力で協力してくれています。

EC事業に対する今後の展望と、日本郵便への期待をお聞かせください。

藤森 :広く流通する型番商品は価格競争になりがちで、私どもが大手のネットショップに太刀打ちすることはできません。従って、ただ商品のバリエーションを増やすのではなく、お客さまの潜在ニーズを満たす画期的なオリジナル商品を拡充させることが目指すべき道だと思っています。今年度、当社のスローガンとして「素直な心で他者を尊重し、信頼される組織であり続けよう」を掲げていますが、まさにお客さまとの信頼関係を築き、続けていくためには、お客さまの声をもとにした商品を提供することが大事だと思っています。
EC事業にはまだまだ成長する余地があり、当社のECサイトの受注数は今後さらに増大していくことが見込まれるので、将来的には日本郵便にロジスティクスを委託する商品の種類や数を増やしたいと考えています。いくら売り上げがアップしても、そのために社員に残業を強いるのは本意ではありません。
日本郵便の力を借りることで、出荷数が増加しても業務負担は増えない環境を整えられれば、社員も売り上げを伸ばすことにより前向きになれるはずですので、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

(左から)藤森さま、藪さま

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多種多様な物流ニーズにきめ細かく対応
日本郵便では、地元企業さまとの密接な関係を維持・構築しながら、その物流業務を多角的にサポートしています。高岡郵便局では以前より株式会社フジモリさまの商品の配送を担ってきましたが、急速に拡大するEC事業をより円滑に推進していただくため、営業担当者より日本郵便のロジスティクスサービスをご提案。在庫管理から発送までの作業を日本郵便が一元的に行うことで、出荷業務の負担軽減に貢献しています。これからもお客さまのニーズにきめ細かく対応し、よりご満足いただける物流サービスをご提供してまいります。

お客さま紹介

株式会社フジモリのネットショップでは自転車用チャイルドシートレインカバーなどの自転車関連商品を販売しています。

株式会社フジモリのロゴ

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