丸忠笠井海産有限会社さま
まずは、丸忠笠井海産さまの事業についてお聞かせください。
三尾武史さま(以下三尾社長と記載) :弊社では現在、卸売業とEC事業をメインに手掛け、地元徳島の名産品を多く扱っています。もともとは卸売業専任だったのですが、12年前からAmazon、楽天、Yahoo!などECモールへの出店を試みたところ、予想以上に売り上げが伸び、現在も順調に成長を続けています。弊社の卸売業は「地域貢献」を前提に展開をしています。地元のメーカーさまの中には、販売先の減少が理由で廃業の危機に陥る企業も多くあります。その販売先の開拓など“地元の卸売問屋”だからこそできることや強みを活かして、地域の食文化を守りたいと考えました。大きな視点で言えば、人口減少問題などの解決にも寄与できるようなお手伝いをしていければと。ただ「売る」だけではなく、それによって地域の課題解決や発展に貢献したいという想いが軸にあります。
丸忠笠井海産さまの楽天モール内店舗ページ。トップ画面から徳島の選び抜かれた名産品が並ぶ。
同社の代表商品写真左から伊吹いりこの「にぼしいわし」、「焼鳥のたれ」、「祖谷のそばつゆ」
もともとゆうパック、ゆうパケットを利用されており、2021年から物流ソリューションセンター(香川LSC)で入庫、保管、ピッキング、梱包、発送等のロジスティクスサービス利用をスタートされました。EC事業での受注が伸びる中でどのような課題を抱えられていたのでしょうか。
三尾社長 :当時ECモールの店舗が予想以上に人気を博し、出荷業務に追われていました。繁忙期やセールのときは、私自身も含めてひたすら梱包。商品によってはラップを巻くなど手間がかかる物もあり、今後の出荷件数増加を見越すと、内製だけでは到底間に合わない状況でした。こうした対応によって、社員が疲弊していたことも大きな課題と考えていました。また、在庫を確保する必要がある一方で、保管スペースが逼迫し、パレットを数段分積み重ねてもそれ以上置けない状態でした。倉庫内の作業動線などを考慮できないまま詰め込むことになり、在庫数確認時の手間の増加や、荷物崩れなどのリスクが懸念される状況だったのです。さらにある大手ECモールの認証バッジを維持するためには、土日の出荷対応が必須になるという喫緊の課題が出てきました。弊社は土日休みなのでそのままでは対応できません。一方で「認証バッジがある出品者は配送が早い」という消費者の認知度と選ばれやすさから、バッジの維持は売り上げにも大きく関わります。日本郵便には、以前から、ロジスティクス作業をお任せできるサービスのご提案を継続していただいておりました。加えて、隣県の香川に新たな物流ソリューションセンターができ、そこで対応いただけるとのお話をタイミング良くいただきました。
2021年から稼働した香川LSC。自社倉庫には入りきらない大量の在庫の保管が可能。
「人手不足」「スペース」「認証バッジ維持の条件」の解決に日本郵便のサービスが適していたのですね。最終的に利用を決めた理由はどこにありましたか。
三尾社長 :タイミングを含め、ご提案が弊社の課題解決に資する内容であったことが一番です。同時に、営業担当者を始め、郵便局の皆さんの人柄が皆個性的かつ好感が持てた点も大きかったと思います。私は人とのつながりが大好きで、基本的に仕事をするのは「人」だと考えています。また郵便局はどんな地方にも必ずあって地域に貢献している点が、弊社の事業の軸にもつながると感じられ、信頼感がありました。
写真左から丸忠笠井海産有限会社 代表取締役社長 三尾 武史さま、営業企画課 課長 三尾英史さま、EC事業部 リーダー 新居侑己さま
今回、在庫のデジタル管理によって欠品や出荷ミスを防ぐなどの利点があるWMSも導入いただきました。どのように活用を進められているのでしょうか。
三尾英史さま(以下三尾課長と記載) :数万個の荷物をまとめてアウトソーシングすることになるため、確実な発送や在庫管理に向けて当初からWMSの導入も踏まえたご提案をいただいていました。弊社としては費用の増加とこれまでアナログで在庫管理ができていたことから、すぐには決断できかねました。しかし、やはり外部の方に梱包や出荷を任せる上でシステム活用は重要です。もしミスがあれば、弊社での後処理が発生してしまいます。WMSを活用してミスを防ぎ、お客さまからの信頼性も担保できたほうが結果的に良いはずと考え社長に伝えたところ、先行投資として導入する運びとなりました。導入にあたっては、WMSの仕様と弊社内の基幹システムとの仕様を合わせるような調整を約1か月で進めました。既存の基幹システムとWMSを統一することで、売り上げや在庫の管理がしやすくなりました。 新居侑己さま(以下敬称略) :またWMSには賞味期限の情報なども登録されているため、お客さまからお問い合わせがあった際に現物を確認しなくても回答できます。その分お客さまのお時間を取らずに済みますし、 “ちょっとした手間”が解消されて助かっています。 三尾社長 :業務効率化においては、WMS上のデータをもとに在庫の管理・発注ができるようになり、「在庫切れ」がほぼなくなりました。以前は目視で確認して発注していたため、タイミングのズレが発生することもありましたが、在庫切れ前に確実に入荷できるようになっています。販売機会のロスが減少したうえ、スタッフ全員が状況を共有できることで生産性も上がりました。
丸忠笠井海産さま倉庫内での梱包作業と香川LSC内でのロジスティクス作業の様子
在庫管理や業務効率化の観点も踏まえて、日本郵便のサービスを利用したことよる成果やメリットをお聞かせください。
三尾課長 :まず配送全般に関しては、他の運送会社さんと比べても日本郵便は圧倒的に破損が少ないです。お客さまの評価でもこの点は重要です。梱包では瓶類を単品でお送りする場合、クッション材による保護が必要なのですが、WMS上に「フラグ」を立てることで確実に対応してもらえています。内製の場合、新人にこうした基礎的なことから一つ一つ教える必要がありましたが、その手間も要らず間違いなく対応いただける利点を感じています。 三尾社長 :現在、私自身は梱包を手伝うことがなくなりましたが、売り上げは大幅に上がり、香川LSCの利用前と比較して2倍以上に伸びています。さらに空いた時間で人脈づくりや対外的な仕事に注力できたり、新事務所の建設準備に費やしたりと、次の施策や売り上げ増につながる活動ができています。また、これまでは梱包業務などは内製を前提に考えていましたが、アウトソーシングを取り入れることにより、社員の働き方改革を進められると気づけたこともメリットのひとつですね。 新居 :現場の担当としては、配送に対する細かな相談をしたときやお客さまからの問い合わせについて連絡をしたときの郵便局の方の対応が、いつも誠実で温かくて助かっています。人と人の仕事という意味では、その点も大きなメリットだと感じます。
今後の丸忠笠井海産さまの展望・展開をお聞かせください。
三尾社長 :EC事業の推進に伴い、卸先のお客さまもスーパーなどから道の駅や産地直売所などへ変化しました。直近では徳島県にも弊社の取扱商品をご提案するなど、さらなる拡大を図っています。今は県内への流通だけでは立ち行かないメーカーさんが増えてきており、弊社への販売委託をご相談いただく機会も増えました。梱包や出荷を内製だけで行っていると受け切れませんが、日本郵便にお願いできる部分がさらに増えれば、そうしたご相談も全部フォローできます。必要な箇所をお手伝いいただきながら、引続き「地域の人のための仕事」につながっていく取り組みを進めたいですね。
※掲載記事の内容は2024年11月取材時の情報です。
丸忠笠井海産有限会社では、地元徳島県を代表する多くのメーカーさまの商品をはじめ、目利きのプロが競り仕入をして香川県のブランド「伊吹いりこ」や徳島県のブランド「鳴門わかめ」などを販売しています。長年のEC事業で培った、徳島県を主に四国を含めたこだわりの商品やオーガニック・アレルゲンフリー商材なども多数取り扱っています。
沖縄から泡盛やウイスキーをお届け配送スピードと低い破損率でお客さまも大満足
久米仙酒造株式会社さま
梱包・発送のアウトソーシングにより、人材確保の課題を解消網走から魅力いっぱいのクラフトビールを全国へ、高品質で安定した配送を実現
網走ビール株式会社さま
お客さまの手元に届くまでがショップの評価非対面での販売だからこそ出荷スピードと配送品質にこだわる
株式会社デンタルフィットさま
人の手で作られ、読まれ、受け継がれてきた「本」を次のお客さまへWin-Winのオペレーションを日本郵便とともに模索
株式会社バリューブックスさま
安心安全で美味しい日本の特産品や良いものを全国に配送二人三脚の物流スキームづくりで、ともに事業成長を目指す
株式会社未来堂さま
配送への疑問や懸念を解消する丁寧な対応と提案で、利便性アップを実現こだわりが詰まった「安心安全」なカステラを、ゆうパックでお客さまのもとへ
株式会社文明堂総本店さま
ロジスティクスサービスの導入で人手不足を解消し、EC事業の売り上げは2倍に!倉庫管理システム(WMS)の活用によって、在庫管理の効率化も実現
天然ハーブと科学の力を使ったスキンケアを研究・開発・販売配送だけでなく、郵便局での店頭販売、DM発送等日本郵便をフル活用
株式会社鈴木ハーブ研究所さま
「オーダーメイド品を頼んで良かった!」とお客さまに思っていただけるように。丁寧でスピード感のある配送を追求
ユー・アンド・アース株式会社さま
日本郵便が発送について親身にアドバイスしてくれることを全国のベンチャー企業に知ってほしい。ECサイトを通じて、酵素ドリンクや薬膳粥などを販売。開封時の高揚感を演出するため、ともに梱包資材を改良。梱包、発送などのロジスティクス作業もアウトソーシング。
株式会社ALFORさま
ギフト通販事業拡大戦略の一環としてシーズナルギフトの出荷業務の一部を外部委託。
ベルヴィ株式会社さま
日本郵便とのタッグで進化する急成長EC通販事業のロジスティクス戦略とは?
株式会社ライズクリエイションさま
3万点にもおよぶ商品保管から、ギフトラッピングにも対応するロジスティクスサービスの活用で「贈り手の心遣い」まで配送
株式会社イノブンさま
日本郵便とのパートナーシップでゲストのワクワク感を醸成しテーマパークの体験価値を高める
合同会社ユー・エス・ジェイさま
配送もサービスの重要な一環その品質を高めることがEC事業成長の原動力となる
株式会社フジモリさま
肌悩みに応える入浴剤をインターネットで販売。全国各地へ「安心」な商品を届けるために、配送のサービス品質にもこだわりを。
株式会社ヒロセさま
3万件を超える世帯への地域商品券の封入・配送業務を日本郵便に委託し、スピーディーで確実な配送を実現。
秋田県 大館市役所さま
患者さま宅へ処方せん医薬品を当日配送する実証実験- 処方せん医薬品の受け取り方の多様化に応える当日配送での協業 -
株式会社アインホールディングスさま
圧倒的な顧客数と出荷数で、各ECサイトのアワードで多数の受賞を誇る chuya-online.comを支える物流ソリューション
chuya-online.com(有限会社 プラグイン)さま
国内最強ECサイト「ヨドバシ・ドット・コム」のブランド力を支える商品点数と配送品質
株式会社ヨドバシカメラ様
コア業務である“ものづくり”にフォーカスできるのは、関税元払いや複数個口扱いに対応している「UGX」だから
株式会社江戸てん様
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